今年の2月17日から3月3日まで、伊賀市の上野本町通りを中心に開催されるのが、『伊賀上野・城下町のおひなさん』。
12年目となる今回は、町家や商店など60ヶ所に雛人形を展示。
さらに見るだけでなく、ひなまつりにちなんだ食事やスイーツを提供する飲食店が25店舗。
そして着て、つくって楽しむ体験プランもいっぱい！
見て、食べて、体験して、伊賀の魅力を満喫できます！

『伊賀上野・城下町のおひなさん』実行委員会の会長、平木達郎さんに実行委員会について、そしてこれまで続けてこられた秘訣についてお聞きしました。

「12年前にはじめたときは、町の奥様方にお願いしていましたが、各隣の町の自治会長や商店会長など、いろいろな方々に入ってもらい全体で盛り上げていこうと実行委員会をつくりました。
町を元気づけようという情熱と気持ちで、みんなでがんばり続けてこられたのだと思います」

まず訪れたのは『伊賀上野・城下町のおひなさん』の体験スポットの一つ、赤井家住宅。
実はこちら武家屋敷を改修した施設になっていて、登録有形文化財にも指定されているんです。
ここ赤井家住宅では『着物で歩こう城下町』と題し、着物のレンタル、そして着付けを行っています。

「レンタルもいたしますが、持参された着物の着付けもさせていただきます。
レンタルの場合でしたら帯も着物はもちろん、小物も全てこちらで用意しておりますし、何も持たずに来ていただいて大丈夫ですよ」

と『全日本和装作法伊賀学院』学院長の森西明美さん（右）。

「伊賀上野は組紐発祥地です。
それでもっと着物を宣伝しようじゃないかと『伊賀上野・城下町のおひなさん』実行委員の方に声をかけていただき、『着物で歩こう城下町』は立ち上げられました」

と、『萠着付作法学院』総長の宮本艶呼さん（左）。

というわけで、ジャーン！
実際に着付けていただきました！

次に訪れたのは、旧沖森邸。
こちらは実行委員会の拠点ともいえるスペースで、女性メンバーが古い雛人形の飾り付けをしていました。
ところ狭しと置かれたこちらの雛人形は、飾らなくなったものを地元の方たちからお借りしているそうです。

「遠いところからもいっぱい来てくれるし、すごく喜んでくれるので毎年続けています」

「今年で10年くらいになりますが、毎年お雛さんのボランティアをさせてもらうことが自分の喜びとなっています」

と、女性メンバー。

そしてこの木箱から取り出された雛人形・・・。
なんと文政13年、およそ200年前の御殿雛。
もちろん組み立ての手順書などがあるはずもなく、毎回、四苦八苦しながら飾り付けをしています。

飾り付けをしている旧沖森家では、手作り体験プランも用意しています。
それが『忍者ひな』を作る『おひなこけし製作体験』。
おひなこけしはキット化されており、ハサミやノリも使いません。
子どもでも10分程度でつくることができる手軽さが受けて、おひなさんの期間中は大人気だそうです。

さて、ひなまつりを「見て」「体験」したら、残るは「食べる」です！
こちらは『和風イタリアン　アルベルゴ八百新』。
イタリアの郷土料理をベースにした創作料理が楽しめるお店です。

『伊賀上野・城下町のおひなさん』のために用意されたのは、『おひなさま三色プレートランチ』1800円！

◇三色プレート　
・ニョッキロゼソース掛け
・伊賀産のグリーンサラダ
・鶏モモ肉のアーモンドミルク煮
◇プリプリ海老と梅の和風クリームパスタ
◇デザート三種盛

これが全部ついて1800円とはうれしいですね！

「おひなさんということで赤と白と緑、菱餅の三色を使いたいなという思いで、メニューを作りました」

と、シェフの西哲平さん。

「食べる」をもう一軒ご紹介。
築130年の趣のある店舗で知られる『御菓子司おおにし』です。
おひなさんに合わせて作られたのは、『桜でっち』130円。
でっちようかんに塩抜きした桜の塩漬けを載せたもの。
桜の塩漬けのしょっぱさがようかんの甘みを引き立て、さらに桜の香りが。
おひなさんにふさわしい春のお菓子ですね。

旧沖森邸では、『御殿雛』飾りが完成！

「みんなに見てもらえて、おひなさんが一番喜んでいると思います」

と、持ち主の女性メンバー。

「みなさんに伊賀上野へ来て、見てもらい、何か新しいものを発見してもらう・・・そういうことを繰り返していきたいですね。
伊賀上野へ来て楽しかったなと思ってもらえるような町づくり、ひな祭りをやっていきたいと思っています」

と、会長の平木さん。

今年の伊賀上野・城下町のおひなさんは2月17日から3月3日まで！
みなさん、おひなさんを見て、体験して、伊賀上野の食を楽しんでくださいね！