『ミエてくる!』2018年2月20日

古民家をリノベしてオープンした町家スタジオ侶居。オープニング企画展〝田代裕基作品展〟開催中。

四日市はJR四日市駅にほど近いところに、その町家はあった。

 

気にしていなければ、通り過ぎてしまう程の目立たぬ佇まいだが、
よく見れば、懐かしさを感じる煤けた外壁に格子窓、玄関には落ち着いた暖簾が掛かる。

 

ビルの谷間にポツンとあるその家。
その名は『町家スタジオ侶居』。
築60年の古びた町家が、住居兼スタジオとしてリノベーションされ、この2月にオープンしたのだ。
そして現在、そのオープニング企画展が開催中である。

 

 

田代裕基作品展
White Signー白い気配 

開催日 平成30年2月2日(金)~2月25日(日)
開催時間 12:00~18:00 
定休日 月・火曜日

 

侶居のオープニング企画、 田代裕基作品展は、既に始まって後半に差し掛かっている。
今回は、この作品展の様子をお伝えしよう。

 

入口の暖簾をくぐり一歩中に入ると、ギャラリーとなっている土間が広がる。
そこに所狭しと並べられている白い作品群。
それらの一つ一つが、凛とした佇まいを見せ、そして何だか神聖さをも感じさせる。

 

会場いっぱいに広がる木の香りは、作品の素材とその台座となっているクスノキの匂いだ。
白い作品らは、貝殻を原料とした顔料、胡粉により着色されている。

土壁に掛けられた絵も田代氏の作品。

 

さて、ギャラリーの中でひときわ目立つこの存在。

 

曼荼羅を表しているこの作品も、もちろん彫刻だ。
ウエンジュという木を彫って、ところどころに水晶があしらわれている、これまた荘厳な作品である。

 

2階の和室にも、作品は展示されている。

 

その奥の床の間に鎮座するこの作品は羊だろうか、大きく手を広げて迎えてくれているようだ。

 

これらの作品群は、人それぞれ感じるものが違うであろう。展示と共に販売もしている。
是非とも実物を見て、これら〝白い気配〟を感じ取ってもらいたい。

 

さあ、作品展も残すところ、あと10日を切った。
作者在廊日は、21日(水)と最終日25日(日)である。
是非とも彫刻家田代氏に会って、彼の彫刻に対する想いを聞いてみたいものだ。


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