三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2018年5月6日

学区を越えた広い地域に対応した学童保育施設『どんぐりの家』を運営する『NPO法人どんぐりの会』。
4年前にもこの番組で取り上げ、企業の協力で飛び出し注意を喚起する看板を設置し、こどもたちが安全に暮らせる地域と、子育てしながら働ける企業をつなげていく取り組みを紹介しました!
そして今年3月に津市久居小野辺町に施設を移転!
新しい施設では、これまでの学童保育をさらに充実させるほか、独自の事業である「病児サポート」や、今夏から乳幼児の預かり事業も実施が予定されています!

4年前の9月に『ゲンキみえ生き活きリポート』で紹介した『NPO法人どんぐりの会』は、学区を越えた広い地域に対応する学童保育施設『どんぐりの家』を運営。
仕事と子育ての両立をめざすお父さんお母さんの応援をしています。
前回は、民家を利用して、試験的に事業をおこなっている様子をご紹介しました。

中でも、飛び出し注意を喚起する看板を、企業の協力を得て設置し、こどもたちが安全に暮らせる地域と、子育てしながら働ける企業をつなげていく取り組みが印象的でした。

 

そんな『どんぐりの会』の学童保育施設『どんぐりの家』が今年3月、津市高茶屋から津市久居小野辺町に新しく開設しました。
広いお庭にスロープまで付いています!

 

こちらは子どもたちが勉強をしたり遊んだりと、日常を過ごす部屋。
現在の登録されている子どもたちは55名。
定員数としては1日に45名となっています。
スタッフも増え、現在は7名が働いているそう。

部屋には調理室が併設されており、通常はおやつなどを作って提供。
夏休みや土日祝日などは、昼食も作って提供しています。

 

わずか4年で大成長を遂げた『どんぐりの会』。
もうひとつ始めた、新しい取り組みを、『NPO法人どんぐりの会』理事長の木﨑芙美さんにお聞きしました。

 

「こちらに移転するにあたって始めたのは『病児サポート』です。
『どんぐりの家』を利用している子どもさんが学校で発熱などをした場合、保護者の代わりに学校へ迎えに行き、病院への受診を代わりに行い、感染症以外の風などであれば、『どんぐりの家』で預かります」

病児サポートを始めるにあたり、代表の木崎さんとスタッフは、認定病児保育スペシャリストの資格を取得しました。

 

そしてさらに夏からは『乳幼児保育事業』もスタート!
これまで預かることができるのは小学生以上の子どもたちだけでしたが、乳幼児を預かって欲しいとの要望が多く、移転を機に乳幼児保育『このみルーム』を用意しました。

「実は就職活動をしている最中のお母さんは、まだお子さんを保育園に預けられないんです。
そういった困っているお母さんのために、お子さんをお預かりするという形の預かり形態をしていきたいと思っています」

と、木崎さん。

 

そして、『どんぐりの会』が行う飛び出し注意喚起看板設置・維持管理事業である『飛び出し坊や』 の看板も、82ヶ所からなんと315ヶ所へと拡大。
支援企業も100社を超えました。

 

支援企業の一つが、津市内にショールームを展開する住宅設備機器メーカーの株式会社LIXIL。

「『株式会社LIXIL』では飛び出し注意喚起看板の協賛をするほか、弊社のCSR活動(社会的責任を果たす活動)として、世界の衛生活動、衛生環境の向上に取り組む活動をしており、『世界のトイレ事情』という出前授業を『どんぐりの家』で行いました。
『どんぐりの会』地域の子どもたちの明るい未来のために『どんぐりの会』ががんばってくれると嬉しいですね」

と、株式会社LIXILの三重リフォーム営業課、文屋慶紀さん。

 

学校を終えた子どもたちが、元気にやってきました。
子どもたちの挨拶は「ただいま」、どんぐりの会のスタッフは「おかえり」と迎えます。
子どもたちがまずやるのは、宿題!

 

宿題を終えたら、お待ちかね、おやつの時間。
きょうのおやつは、パニーニ。

そして、おやつのあとは自由時間。
どんぐりの家には広い運動スペースもあるので思い切り遊ぶこともできます。

 

代表の木崎さんも、スタート当初と同じように、子どもたちと接しています。

「お母さん、お父さんが仕事でお子さんを見られない時、私が母親の代わりになって、自分の子供と同じような愛情を注いでいます。
私自身も子を持つ母親として、行事や用事がある時にイヤな顔せず出してもらえるので、安心して働くことができます」

と、スタッフさん。

 

そしてやはり気になるのは、どんぐりの家に子どもを預けている保護者のみなさんの声。
お迎えの時間、お母さんにお話をうかがいました。

「最初に娘をお願いしたとき、連絡帳をもらいました。
毎回、その日の娘のことを書いてくれて、私が不安なことや聞きにくいこととかも気軽に聞くことができて、ありがたいです」

「前の古民家みたいなおうちもすごくアットホームな感じで良かったんですけど、こちらになって使いやすいように施設もやっぱり工夫してもらってますし、広くなったので、子供はそりゃ新しい所はすごく喜んで毎日通っています」

 

わずか3人の子どもを預かることからはじまった『どんぐりの家』。

「3人でやっていた頃もとても懐かしいですが、私の思いが強く伝わっていったのか、今来ているのは、ほとんど口コミで知った方たち。
一生懸命やれば必要とされていることを確信する一方、助けを求めている人はいっぱいいます。
きちっとコツコツ真面目にやってきたからこそ、たくさんの人に利用してもらえるようになったのだと思います。
津市で『どんぐりの会』の事業を広げまして、三重県全体に、さらに全国にこの事業を拡げて行きたいと考えています」

と、木崎さん。

助けを求めているお母さん、お父さんのために。
『どんぐりの会』は、これからも笑顔で活動に取り組んでいきます!!