三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2018年9月9日

四日市市の『スポーツクリニック The SUN’S』で働く藤井巳幸さんは菰野町出身。
以前は全日本女子プロレス、ダンプ松本率いる「極悪同盟」のヒールレスラー「サソリ」として活躍をしました!
2009年に引退。3年前からスポーツクリニックでトレーナーとして働いています!

ダンプ松本率いる「極悪同盟」の一員で、ヒールレスラー「サソリ」として全国のリングで暴れまわったのが、三重県菰野町出身の藤井巳幸さん。

 

彼女は2009年の興行を最後に引退。
激しい格闘技の世界から華麗な転身を果たし、3年前から四日市市三ツ谷東町の『スポーツクリニック・サンズ』でスポーツマッサージ、トレーニング指導の仕事をしています。
昔とはまったく違い、ほがらかな笑顔がよく似合います。

 

藤井さんは週に2回、『菰野町福祉センター』で健康教室を担当しています。

 

スポーツで健康なまちづくりを目指す『元気アップこものスポーツクラブ』主催の教室のうち、2つをサンズが引き受け、藤井さんが担当。
今回行っているのは『カラダ矯正エクササイズ教室』です。

 

「先生の知識をいろいろ教えて頂いたりとか、他の人たちの知識を教えて頂いたりするのが、楽しいです。
先生が元レスラーということは知りませんでした。
最近知って、ネットで見て驚きました」

「藤井さんを初めて見た時は高校生かと思ったくらいなので、レスラーの時の映像を見て『先生?え、うそー』って思いました」

「いろいろと親切に痛いところの相談に乗ってくれたり、教えてくれるのでとても助かっています」

と、教室の参加者のみなさん。

 

「高齢の方も多いので家に閉じこもらずに外に出てほしいですね。
ここがコミュニティの場になっているのは利点の一つだと思います」

と、藤井さん。

 

藤井さんはサンズと教室を行き来する毎日。
食事はこうして移動中の車中で・・・ということも頻繁にあります。
藤井さんにとって、レスラーのときはどういう気持だったのでしょうか。

「自分のやりたいことだったので、『なれた!』という充実感と『やっている!』という夢を叶えた生もとが一番強かったですね。
でも、多分そこで満足して止まってしまったので、自分は強くなれなかったのだと思います。
試合をしながらお客さんの反応を気にするということも考えると、仕事は変えても、トレーナーやマッサージをしながらその人の反応を見ることは同じだと感じますね」

 

サンズに戻った藤井さんは、休む間もなく、院長の岡田充弘さんと業務の引き継ぎです。
今度は岡田さんが外で講師をつとめるため、藤井さんがクリニックを切り盛りします。

 

「経歴とやる気と本人の本質的なモノに関してはとても信頼もしていたし熱望している部分はありましたが、最初会ったときは、まだ格闘家の闘う本能みたいなものが、容姿に残っていたんです。
眼光鋭いし、笑顔は少ないし、もっと髪の毛短くてボーイッシュだし身体はキレッキレにできあがっているし。
そうなると、接客業としてはどうだろうと、大きな迷いがありました。
しかし現役のアスリートとしてやってきて、身体も痛めるところは痛めたという経験がある人だからこそわかることってあると思うんです。
それが分かる人がトレーナーとして指導してくれる安心感・・・それがこの人にはあるのに、あまりその部分を出してくれない歯がゆさがありましたね」

と、岡田さん。
藤井さんの長所を知り、さらにそれを生かしてほしいと考えているようです。

 

夜は藤井さんによるパーソナルトレーニングが始まりました。

 


「以前、格闘技をしていたのですが、腰や膝など怪我が多かったので、良い治療をしてくれるところを探してたどり着いたのがこちらです。
トレーナーは優しいですよ。
持ち上げるのが上手なので、気持ちよくトレーニングができます」

「あれ、いつもと反応が違いますね?」

楽しそうなやり取りに、信頼関係が見えますね。

 

そんな藤井さんのリラックスタイムは、愛犬との時間。
菰野町の自宅近くの河原を散歩するのが日課だそうです。
藤井さん、これからの目標は?

「私はずっと菰野町で暮らしているので、理想は菰野町にケアをしながら運動ができるような施設を作りたいです。
そしてできることならそこにリングを置きたい。
プロレスだけでなく、例えばストレッチや身体動かすことをリングの上で行うリングを置くことができるのはプロレスラーだけだと思うので、そこは自分の特権かなと。
そこを目標に、今は地道にみなさんの健康を守るお手伝いをしています」

リングにかける思い。
藤井さんと身体のメンテナンスをしてみませんか。