三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2018年10月7日

津市に今年7月にオープンした『保護猫カフェ285』
かつて飼い主から飼うことを放棄されたり、保護された野良猫たちが、保護猫カフェの店内で走り回ったりじゃれあったり!
店内で猫と触れあい、実際に飼うことになるとどうなるかなどを体験することで、保護猫の譲渡を目指しています
我妻さん夫妻は、もともと保護猫の活動を行ってきたが、多くの保護猫を救いたいという思いから、夫の裕樹さんがサラリーマンをやめたことを契機に、保護猫カフェをオープンさせました!

津駅から歩いて15分ほど、海にほど近い場所に今年7月、保護団体などから引き取った猫と触れ合える猫カフェ『保護猫カフェ285』がオープンしました!
いったいどんな猫ちゃんたちがいるのでしょうか?

 

1階の『プライベートカフェ285』がこちら。

「仕事や勉強などを集中して時間を過ごしてもらえるよう、デザインされています」

と、ご主人の我妻さん。
そうなんです。
こちらは個室スペースもある、プライベートカフェなんです。
wi-fi環境もあり、電源も自由に使うことができます。

 

カフェでいただけるスイーツ。
今月はかぼちゃのシフォンケーキ。
かぼちゃの甘味が入っているので、カステラのような甘さのケーキとなっています。
ところで猫ちゃんはどこに・・・。

 

なんと、猫カフェはビルの2階!
ビル全体が『285ビルヂング』で、1階は『プライベートカフェ285』、2階が『保護猫カフェ285』となっているんです!
そして3階は、10月よりプログラミング教室を開催予定。
ビルまるごと、まだ30代の我妻夫妻が切り盛りしています。

 

「猫を飼ったことがないお客様にとって、猫を飼うことはとてもハードルが高いと思います。
『保護猫カフェ285』に来て猫との暮らしを体験してもらい、猫を飼ってみたい、うちでも飼えるな、と思ってもらいたいので、たくさんの人に来てほしいです」

と、奥さんの香菜子さん。

ご主人の前職は、電子機器会社のメーカーのシステム開発設計者。
退職し、奥様といっしょに、元カラオケルームだったビルを一念発起して購入。
285番地だったことから、『285ビルヂング』と名付けました。

 

「私は小学生の頃から実家でずっと猫を飼っていたので、妻と結婚してから保護猫を譲渡してもらい書い始めました。
やはり猫にとても親しみがあり、保護猫に携わる仕事をしようと、『保護猫カフェ285』をはじめました」

「もともとは賃貸で物件を探していたのですが、夫も脱サラするということで、プログラミングなどのスキルを活かしながらカフェもしつつ猫カフェができるなら借りるよりも買ってしまおうと、このビルを購入しました」

思い切りましたね!

 

保護猫カフェ285の営業時間はお昼12時から夜8時まで。
お昼になって、さっそくお客さんがやってきました。

「もう5回ほど、伊賀から来ています。
一人できても癒やされるし、ここで猫ちゃんを介していろいろな人と話し、知り合いになることができます。
猫が取り持ってくれるというんでしょうか」

「僕は2回ほど来たことがあります。
1回は猫を見に、2回目は仕事や簡単な作業などに利用しています。
家とは違ってリフレッシュしながらやれるという所でとてもいいなと思います」

『保護猫カフェ285』にいる猫は、飼育放棄された猫や野良猫など、住むところがない猫たち。
こちらでは猫と触れ合うことができるほか、新しい飼い主も探しています。

 

夜になって、我妻夫妻が待ち望んだ方々がやってきました。
飼育放棄された犬や猫を保護し、里親探しをしているボランティアグループ『わんにゃんこ』のみなさん。

 

この日は新しい猫の受け渡し。
『保護猫カフェ285』は、『わんにゃんこ』と連携して保護ネコを引き受け、里親探しをしているのです。

新しくやってきたネコちゃんは、緊張しつつも興味津々。
他の猫ちゃんと馴染めないと、引き取れないこともあるだけに、みんなで静かに見守ります。

 


殺処分される犬や猫の命をひとつでも救いたい・・・。
そんな思いから、保護動物団体『わんにゃんこ』のみなさんは、不妊手術の啓発や、行き場をなくした犬猫の保護。
そして毎月第1日曜日に譲渡会を開催し、里親探しをしています。

 

「『保護猫カフェ285』さんから声をかけてもらい、連携することになりました。
譲渡にも室内飼いを徹底してもらうなどの条件があります。
それを樹分理解してもらっているので、条件に合う人にどんどん譲渡してもらい、どんどん猫ちゃんが幸せになってくれるとありがたいですね」

と、動物保護団体『わんにゃんこ』の代表、中村千秋さん。

猫たちの幸せも考えるのが保護猫カフェなんですね。

 

現在『285ビルヂング』の3階は、10月からはじまる勉強会の準備中。
ご主人のプログラミング教室や、災害時のペット対策などの勉強会を開催予定。
また、さまざまな情報発信の場としての利用も考えています。

 

「これからは、僕の前職で培った力を活かしてプログラミング教室などもはじめようと思っています。
プログラミングをやる人、または猫に興味がある人、素敵なカフェに興味がある人などが交流して盛り上がっていく建物になってくれると嬉しいですね」

「猫の終の住処を作りたいと思っています。
高齢で猫を飼えなくなった人、障害を持って猫が飼えなくなった人たちからの保護猫が、保健所などに行かなくて済むよう、終の住処を用意して、最後まで看取れるような場所を作っていきたいと考えています」

猫と暮らしたい、触れ合いたい。
そんな方はぜひ『保護猫カフェ285』へ。
10月から開催予定の教室の情報も提供しています。