FM三重『ウィークエンドカフェ』2018年11月17日

今日は、志摩市志摩町からのお客様。
『三重外湾漁業協同組合和具青壮年部部長の中村龍司さん。
10月から解禁になった伊勢えび漁は、今が最盛期、漁師仲間とともに網を引きます。
和具青壮年部の活動の1つに伊勢えび刺し網オーナーのイベントがあります。
4人の漁師さんのプロフィールを見て、どの漁師さんのオーナー網元になるかを決めます。
毎年、このイベントを楽しみにしている人がたくさんいます。

温が高い方が伊勢海老はよくかかる

今は忙しい時期ですね。
伊勢海老がとても獲れるので、網から外さないと行けないし。
水温が高いほうが海老がかかるので、今、水温が二十数度あるのでよくかかります。
冬になるとあまりかからなくなり、また春になると海老がかかるようになります。
伊勢海老漁は4月いっぱいで終わり。
5月からは別の漁となります。
僕は23〜4歳から始めたので、漁師になって15〜6年目。
2番めに若いのですが、一番若いのは20代なので、だいぶ離れていますね。
あとは僕の1つ上、2つ上、5つ上、8つか10上の人たちが若い人たちかな。
『青壮年部』なので、壮年の人も含まれています。
青壮年部でやっているのは『伊勢海老のオーナー制度』。
今年も11月10日に開催します。
それから今年は締め切りましたが、インターネット販売も行っています。
すぐに埋まってしまいますね。
今年は送料込みで7000円で、かなりお値打ちだと思います。

 

勢海老オーナー制度は今年で11年目。ようやく定着してきた

伊勢海老オーナー制度は11年めくらい。
最初の頃はまったく知られていないので、いろいろなところにチラシを配りに行って。
だんだんと集まってくれるようになって、今は募集をかけると集まってくれるようになりました。
でもまだまだもっとみんなに知ってほしいですね。
来年も開催するので、ぜひ来てほしいです。
伊勢海老オーナー制度は、1隻に20口で網は4帖かけて、かかった海老をみんなで山分けするというイベント。
参加する船は4隻。
獲れないと怒られるので、なるべく獲れるようにがんばります。
みんな負けたくありませんが、やはり自然が相手なので難しいです。
最低でも1kg、それからかかった魚などもみんなで分けるので、損はないと思います。
小学校の体験も受け付けていて、今年は志摩小学校が1校。
あとから他の小学校からも申し込みがあったのですが、時期が遅かったので、また来年ということになりました。
小学生がカッパやライフジャケットを付けて、かかった魚や海老をさばいて、海女さんの話を聞き、伊勢海老の味噌汁を飲んで終了です。
みんな楽しそうに、伊勢海老汁を10杯飲んだとか言ってますね(笑)。
腹一杯や〜言って、帰っていきます。

 

ツオやイカ漁など豊富な資源に恵まれている和具

5月になったらカツオ、夏はイカ、マグロの子、ヨコワの子、それから今の時期は海老網を持って夜釣りも行っています。
夜釣りも面白いし、イカ漁は無線で話しながら魚群探知機を使って面白いし・・・何もかも面白いですね。
雇われていない分、自分たちの考えで先を読むことができるし。
仕事だと思うとやりにくいけど、真剣にやっていますよ。
先輩が教えてくれることもたくさんあるし、休みのときに飲みながら聞いています。
親から学ぶより、先輩から学ぶことのほうが多いくらいなので、飲んでいる席でもちゃんと話を聞いて、忘れないようにメモを取ったりしています。

 

勢海老漁は26隻の船が班に分かれて行っている

砂場にかけても海老はかかりません。
和具は浅いところも深いところにも瀬があるので、瀬のあるところにかけます。
地磯だったら、網は昔はもっとかけていたようですが、だんだん減らして今は9帖です。
今はみんな仲間でやっているので2帖で、26隻。
一斉というよりも班で分かれているので、班ごとにかけていきます。
今日は2時にかけに行き、6時くらいにみんなで揚げに行く予定です。

あまり暗いうちに行っても網さばきをするおじさんやおばさんが早起きしなきゃならなくて大変なので。
10月から4月いっぱいは伊勢海老を獲りに行く船が多いと思います。
期間を決めているのは、伊勢えびの産卵期を保護するためで、他の県より厳しい規制を設けて、資源の保護に努めています。

食べ方はそうですね・・・僕は炊くより焼くか生のほうが美味しいと思います。
味付けは必要ありません。
大きくても小さくても味は変わりませんが、大きいほうが足も食べられるのでいいかもしれませんね。
食べてみたら、美味しいということを実感できると思います。