FM三重『ウィークエンドカフェ』2019年6月22日放送

今日のお客様は、津市にある村田紙店の武田真紀子さんです。
老舗の紙屋さんには、世界の紙が溢れています。
大胆な柄や多彩な色使い。心躍る空間です。
お父さんの跡を継ぎ、紙のことを知れば知るほど、武田さんの世界が広がりました。
仕入れるのは和紙をはじめ、世界各国の紙類。
色々な国を旅している気持ちになります。

業400年 津城の京口門の前で商いを続けている

店の前が『京口門』というお城の門だったので、そこで400年ほど営業しています。
江戸時代の寛永3年創業だと言われていて、以来何代目かはよくわかりませんが、ずっと続いています。
戦争の時に全焼しましたが、それからまた戦前と同じように建て直して続けています。
3年前、古さを残しつつ耐震などを考えて建て直しました。
世界の紙ということで、世界10カ国ほどの珍しい紙、楽しい紙を集めています。
フランス、イタリア、インド、タイ・・・もちろん日本の美濃和紙なども扱っています。
父が亡くなったのが3年前、それまでは何も考えていなかったのですが、「私が継ぐわ」と言ってしまって、それからいろいろ勉強して、興味が湧いてきました。

 

界の紙はおもしろい

やっていくうちに、紙にもいろいろ種類があることがわかり楽しんでいます。
タイの紙は厚めで素朴で、光を通すと情緒があります。
こちらのエンボスの紙はボコボコして、手触りが良いです。
このネパールの紙はロクタという草を漉いて、手摺りで作っています。
こちらはゾウさんのウンチでできています。
日本の女性が象の保護のために、ウンチを乾かして煮て作っています。
幸運の神ということで・・・。
イタリアの紙はとてもオシャレ色使いが素敵です。
インドの紙は厚めで、インドらしい模様です。
お客さんも、いろいろな紙があって綺麗で素敵ですねとおっしゃいますが、何に使うかと聞かれます。
こちらもいろいろ提案したり、逆にお客さんからアイディアをいただいてやっています。

 

ちわやバッグを作ってもらっている

夏はうちわが人気ですね。
店内の好きな紙を選んでもらい、うちわに貼ってもらいます。
面白いうちわができるので、みなさんに喜んでもらっています。
紙は光を通すと綺麗なので、照明に使っていただきたいなと思います。
とても癒やされる光になりますよね。
この皮のような紙は、箱に貼ったりします。
またラミネートをしてバッグを作ってもらったりしています。
お好きな紙を選んでいただき、バッグにしてもらっています。
今はやはりうちわが人気ですね。
2枚を張り合わせて作るのですが、1枚は厚い紙、裏に貼るのは薄い透けるような紙で作ります。
いろいろな紙を選んでいただいて、張り合わせた時に、お互いが透けて思いもよらないような感じになるのが楽しいです。
万華鏡や御朱印帖作りなどもおすすめです。

 

手頃な価格なので、紙をたくさん使って何かを作ってほしい

いろいろ本を読んだり、名古屋にある紙の問屋さんにしょっちゅう通って。
そこにずっといる状態で、いろいろ見て好きなのを選んではお客さんと相談して作ったりしています。
紙を揃えているお店はそうそうないので、ぜひ見に来てほしいと思います。
みなさん最近はネットで買物をしたりしますが、紙は実際に見て触ってみないとわかりません。
面白い紙、ユニークな紙がお好きな方もいれば、ちょっと大人しめな紙が好きな方もいます。
簡単に使っていただけるものが良いですね。
紙は一枚見たときと作品にしたときではぜんぜん雰囲気が変わるので、箱に貼ってみると映えることもあります。
ぜひ作っていただきたいですね。
まず紙を選ぶのが大変で、作っている時間は10〜15分ほど。
選ぶのに迷いに迷って30分くらいかかりますね。
ゆっくり選んでもらって、いろいろ見て、選んでもらいたいと思います。
こちらの美濃和紙はやはり繊細ですよね。
繊細で強いと思います。
和紙は高いイメージがあるかと思いますが、こちらは1枚400円。
そんなに高くないですよね。
お手頃に購入できる値段だと思うので、どんどん何かに使ってほしいですね。
ノートの表紙もいいですし、食器棚のガラスに張っていただいても綺麗だと思います。
せひ、インテリアに使っていただきたいですね。
無限の可能性があり、夢を見させてくれるものが紙だと思います。