FM三重『ウィークエンドカフェ』2019年7月20日放送

今日のお客様は度会町でブルーベリーを栽培している『M’s Farm』の水小田健一さん。
手探りで始めたブルーベリーの栽培が、ようやく軌道に乗り始めました。
最近では、町内でもブルーベリーを作る人が多くなって度会町はブルーベリーの町になりつつあります。
ブルーベリーはこれからが旬。
150本の木には、たくさんの実をつけたブルーベリーがなっています。

ルーベリーの栽培をはじめたのは15年前

15年ほど前、自営業で農芸施設の建設業をしていたのですが、それ以外で何かできないかを考え、ブルーベリーの栽培を始めようと思いました。
人があまりやっていないことをしたいということと、自分が今している仕事もあるので、そんなに手間のかからない作物を作りたいと調べていったら、ブルーベリーというのが出てきて。
15年前にはまだ珍しいものだったので、やってみようかなと。
当時は全国的にも珍しかったので、栽培方法は本で調べたりしましたが、本によって全然違うことが書いてあったりしたので、どうしたらよいのか・・・試行錯誤しながらはじめました。

 

会町をブルーベリーの町に!

はじめてから10年ほどたち、まわりの方にも知ってもらって、お客さんも来てもらえるようになってきました。
農業関係の仕事をしていると、時代が変わったことを感じます。
今はイチゴ、メロン、バナナ・・・いろいろな果物がありますね。
前の度会町の町長が就任した時に、度会町でブルーベリーを全面的に推していきたいから力を貸してくれないかということで、僕もどうなるかわからないけど、思い切って大きくやろうという踏ん切りが付きました。
気候に合わせた品種を育てられるようになったということと、特産物のお茶畑をやめてしまって空いた土地が、ブルーベリーの栽培に適した土になっていたので、そのへんも非常に良かったと思います。

 

粒500円硬貨くらいの大きなブルーベリーを栽培している

大きく分けて2品種、その中から沢山の品種があり、何百種類とあります。
品種によって味も大きさもまったく違います。
大きくなる品種もあれば小さな品種もあるし、甘い品種も酸っぱい品種もあるので、いろいろ育てていて、こんなに違うものなのかと驚きます。
摘み取り体験に来てくれるお客さんにも味の違いを教えると、実際食べてみて本当にビックリされますね。
摘み取り園で楽しんでもらえるよう、粒が大きく味の良い品種をメインに育てています。
ウチで作っている大粒のものは、大きくなると500円玉くらいになります。
基本的に大きくなるものを見つけてきて育てているので、みなさんが想像するものより一回り二回り大きめとなっています。
お店に卸す販売も行っていますし、園に来てもらっての販売もしていますし、摘み取りも行っています。
非常にたくさんの方・・・と言いたいところですが、なかなかそうもいかないですね。
やはり時期が限られていること・・・ウチの場合7月末くらいから始まるので、その暑い時期になかなかお客さんもつらいかなという感じです。
しかし摘み取り園だけではなく、販売でけっこう買いに来てくださるお客さんもいます。
加工用や冷凍でのストックもしていますので、時期になると毎年大量に買って、ジャムやパンを作るお客さんもいます。
お客さんももう馴染みになっているので、電話をしてきて注文してくれる人もいますし、名前を名乗ってくれたら僕も分かる人がいます。
そういう常連さんがどんどん増えてくれると嬉しいですね。

 

ルーベリー農家も増え、生産量もそれぞれ増えてきた

植えてから本格的に収穫できるまでには3年から5年くらいかかります。
畑は大きさ的に言うと、一反半。
およそ130本くらい植えてあります。
まだ実は青いですが、もうそろそろ色が変わってきて、収穫が始まろうかなというところです。
本を読むと乾燥に弱いとか暑さに弱いとか書かれていますが、今のところ大丈夫かなと。
ただし、うまく土地に合う品種を育てられればという条件はあります。
やはり最初の頃は僕もわからずに会わない品種を育てて全部枯れちゃっただとか、そんな経験もたくさんありました。
本やインターネットで調べる情報ではなく、実際に作っている人の経験が一番の勉強材料になります。
最近では、町内でもブルーベリーを作る人が多くなり、生産者が増えたのはとても助かります。
一人ひとりの生産量は少なくても、集まれば多くの量になるので、買いたい人が増えてもみんなで対応できるようになると思います。