『ミエてくる』2019年7月19日

2019(令和元)年7月7日(日)、三重県鳥羽市安楽島町に鎮座する伊射波神社(いさわじんじゃ)の「明神祭」を訪れました!

志摩国の一之宮「伊射波神社」は、古来より「加布良古太明神」と呼ばれ、地元では「かぶらこさん」の愛称で親しまれています。
伊射波神社は、岬(加布良古崎)の山頂部に鎮座する神社で、安楽島バス停から徒歩で約30分の道のりを、自然森の中を歩いて参拝します。
道のりの途中、太平洋の絶景が広がる海岸線に出ますが、一瞬、「竜宮城」に続く道を歩いているかのような神秘的な感覚になります。

 

明神祭は、毎年、7月7日に近い日曜日に行われるそうです。
この日は、兵庫県在住のご夫妻も遠方から参拝されていました。
参拝された方は、「この道のりを歩いて参拝することで、御神徳をいただける」とおっしゃられていました。
かぶらこさんの御神徳は、「縁結び・夫婦和合・海上安全・大漁祈願・五穀豊穣・合格祈願・病気平癒」です。

 

いろいろなお守りを求めることができます。
手作りの素敵な御朱印帳もありました。

 

主祭神は、稚日女尊(わかひめのみこと)、伊佐波登美尊(いさわとみのみこと)、玉柱屋姫命(たまはしらやひめのみこと)、狭依姫命(さよりひめのみこと)の四柱です。
稚日女尊は、かぶらこさん(加布良古太明神)と同一神とされています。

本殿の左右には、小祠がありました。
小祠の御祭神について、氏子さんから教えていただきました。

 

本殿左側の小祠【↑】の御祭神は、素戔嗚命、大日如来、不動明王(御神体の石に不動明王の御姿があらわれているとのこと。分かりますか?)、と教えていただきました。
本殿右側の小詞【↓】の御祭神は、言わ猿(どうして三猿の一つなのか不思議です)、玉柱屋姫命、と教えていただきました。

 

午前10時、厳かな雰囲気の中、明神祭が始まります。

 

八雲琴(やくもごと)の音色が流れる神秘的なお祭りです。

 

氏子地域のお子さんよる「豊栄舞」が奉納されました。

 

続いて、八雲琴により「加布良古太明神」が奉奏されました。
「加布良古太明神」は、1542年に書き写された伊勢神楽歌を元にした歌で、別格扱いの神様「かぶらこさん」への敬神の念が込められているそうです。

 

加布良古太明神(女神 稚日女尊)を姫小松に見立てて「姫小松は千代に栄えるでしょう。加布良古の沖の汐がひいたら、都へ御神事でとれた物を納めに行きます。加布良古太明神に一部を奉納してから」という意味の歌です。
「贄物は、一部を先に加布良古太明神に奉納し、その後に朝廷に捧げる」ことから、かぶらこさんは別格扱いの神様であることが分かります。

 

早朝は梅雨時の雨模様でしたが、祭典開始前にはピタリと雨も止み、明神祭は滞りなく行われました。
別格扱いの神様「かぶらこさん(加布良古太明神)」の御守護を感じる清々しいお祭りでした。