三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2012年4月22日放送

志摩市内の5地区10軒の小宿がネットワークづくり!
『小宿』らしい、小回りの効いた旅行プランを開発し、志摩観光の新しい可能性を追求します!

1年を通じて温暖で風光明媚かつ、志摩スペイン村や合歓の郷などのレジャー施設が充実し、三重県を代表する観光地のひとつである志摩市。


そんな志摩市を支えているのが、現在、100軒ほどあると言われている、客室20室以下の小規模な宿泊施設『小宿(こやど)』。
小さいからこそできる、真心と人情味のこもったサービスで、これまで多くのお客さんを、もてなしてきました。

しかし、志摩市内での宿泊者の数は1994年の200万人をピークに、年々、減少。
小宿は、その影響をもっとも大きく受けてきました。


そこで、小宿同士のネットワークを結び、新しい志摩の旅を生み出そうと立ち上がったのが、『志摩の小宿』のご主人たち。
観光協会の呼びかけによって、2年前にスタート。

『志摩の魅力の再発見・開発』『体験型プランの創造・実践』『統一情報の発信』

この3つをテーマに掲げ、市内5地区10軒の小宿経営者同士のネットワークづくり、『小宿らしい』小回りの利いた旅行プランの開発などに取り組んでいます。


これまでにも英虞湾でのアナゴ漁体験やアナゴ料理勉強会、そしてグレ(メジナ)料理勉強会などを行なってきました。

そして今回、新たな旅行プランの可能性を探るべく、小宿のご主人たちが集合。
勉強会を行います。


訪れた場所は、志摩町で真珠とアオサの養殖を行う『三べ丸』さんの作業場。
採れたてのアオサ海苔を見せていただき、その場で試食。

生産の現場を見て知る「志摩の海の魅力」。
宿のお客さんに、旅行プランとして作業の様子を見学させてもらいたい…との考えです。


筏の上の作業場では、アオサを網から外したり、洗濯機のような機械で洗う作業を見学。
こういった、地元の人には当たり前のような作業でも、外から来るお客さんにとっては貴重な体験です。

大人数では無理でも、少人数のお客さんであればこういった見学も可能なのが、小宿ならではの強み。


続いて『志摩の小宿』のメンバーが訪れたのは、海女小屋体験が出来る施設。
こちらの人気は、炭火で焼いたあわびや伊勢えびを味わいながら聞く、海女さんの体験談です。


先程の養殖場『三べ丸』さんからいただいたアオサを使った味噌汁。
アオサ養殖の見学の後、海女小屋に立ち寄り、採れ立てのアオサを味わう…というプランを検討しているようです。


参加者みんなで相手の意見を聞きながら情報交換をし、切磋琢磨をし、お客さんがより喜ぶ旅行プランを作る、『志摩の小宿』のみなさん。

「勉強会を重ねるごとに、メンバーが本音で話ができるようになり、10軒の小宿が1軒の大きな店になるかな」

と語る参加者も。

本音で話し合える、強いネットワーク。
魅力をつなぎ合わせる情報発信。

小さいからこそ力を合わせ、心を合わせ、そして、切磋琢磨しての「おもてなし」。
それが、『志摩の小宿』の新しい可能性の扉です。