三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2021年10月10日

亀山市関町の東海道の宿場町としても知られる関宿に今年3月にオープンしたカフェ『茶蔵茶房 』は関宿の老舗和菓子店、“関の戸”でも知られる深川屋が、オープンさせたお店です!
深川屋は2019年にも三重県内の特産品を集めた「関見世 吉右衛門」をオープンさせており、「深川屋」・「関見世 吉右衛門」・「茶蔵茶房」と3つを現在運営することに。
茶蔵茶房は、三重県でも珍しいセルフドリップによるコーヒーが味わえるなど、深川屋の当主・服部亜樹さんがマスターをつとめます
建物は関宿の景観を損なわないように昔風の蔵を建設。カフェである他に、中のガーデンにはある仕掛けが…

こちらは関宿です。
後ろに見えるのは2019年にオープンした県内の特産品を取り揃えるお店『関見世 吉右衛門』です。
そしてさらにそのお隣に新しいお店がオープンしたそうなんです!

 

立派な蔵のような建物で関宿の街並みにもピッタリ合ってます。
『茶蔵茶房(さくらさぼう)』と書いてあります。
カフェなんですね!

 

あれ、店内にいらっしゃったのは『深川屋 陸奥大掾』14代当主の服部亜樹さん!
言わずとしれた関宿の銘菓『関の戸』を作っているお店のご主人です。
え、エプロンと付けて、ここで何をしているのですか?

「茶房のマスターをやっています」

マスターを。
ということは『深川屋』と隣の『関見世 吉右衛門』とこちらと、3つ切り盛りされているんですか?

「そうなんです」

 

木をふんだんに使った、素敵な店内ですね。
もちろんコーヒーを淹れるのは、服部さんなんですよね?

 

「それがですね、コーヒー専門店なんですが、入れるのはお客様に淹れてもらう『セリフドリップ』なんです」

面白いですね!
なぜこういうカフェにしようと思ったのですか?

 

「実は全然考えていなかったんです。
東海道五十三次47の宿場町の雰囲気が残されている関宿の景観に配慮して、あえて蔵を建てたんです。
実はお店が建っている土地が関宿にとって重要な土地なんです。
駐車場に駐めて最初に関宿に入る入口の部分の角地を整地したところ、とても人い土地が空いたので最初はね観光バスを入れようと思ったのですが、せっかくの景観を崩してはならないと。
では一軒蔵を建てようとなり、そのときに初めてカフェというのを思いつきました」

 

もちろんコーヒーは豆にもこだわり、服部さんが厳選したものばかり。
セルフドリップですが、おいしい煎れ方を丁寧に教えてくれます。
ドリップ時間は4分。
ゆっくりとうまみ抽出して落としたのが、こちらの1杯。
関の戸といっしょにいただきます。

「関の戸とコーヒーという、一見あまりない組み合わせを提案したいと思っていて、関の戸も実は本店から包装する前のできたてを持ってきています」

と、服部さん。

そして他にも秘密のスペースが…。

 

すごい!
カラフルなアート空間です!
こちらは『シータガーデン』。
外からは全く見えないようになっています。

「東京で有名なポップアーティスト『SHETA』さんが10日間泊まり込んで、ここで直筆で描いていただきました」

これは、関宿の歴史や伝統を守りつつも、新しいものにチャレンジしていきたい店主、服部さんの思いそのもの。
もちろん、こちらでもコーヒーをいただくことができます。

 

二階にも楽しい空間が広がっていました。
シータさんの絵に包まれたこちらは、アートの展示など自由に使えるレンタルルーム。
こんなかわいい遊び心もあります。

 

ちょっと落ち着いた感じのこちらは、打ち合わせや会議にも使えるさくらルーム。
カフェを含めた全館レンタルにも対応しているそうです。

 

一方、380年つづく老舗和菓子店の『深川屋』は、奥さんの理佳さんが守っていました。

「8月に『亀山ブランド』に認定されましたので、これから日本全国に向けて頑張っていきたいですね」

ちなみに『亀山ブランド』とは亀山の魅力ある特産品を戦略的に発信しようとしているもので、現在17品目がと認定されています。

「夫は朝3時からお餅とあんこを炊いて関の戸を作ってから、カフェのマスターになります。
関の戸を食べていただく場所を作りたいということが私たち夫婦の目標でした。
カフェができたことで、たくさんの方に美味しいお茶・関の戸と一緒に食べていただくことができ、今はそれがとても嬉しいです」

と、理佳さん。

 

そして築150年の古民家を改装し2019年12月にオープンした『関見世 吉右衛門』
関は三重の西の玄関口。そんな思いから、関宿のお土産だけでなく、三重県内の様々な産品をあつかっています。
家族総出でがんばっていらっしゃいます!

 

今話題のカルダモンコーラや、尾鷲の梶賀地方限定で作られている『梶賀の炙り』なども販売されています。

『深川屋』は理佳さん。
『関見世 吉右衛門』はお嬢さんの有紀さん。
『カフェ茶蔵茶房』が亜樹さん。

家族総出で頑張っています!

 

奥様の理佳さんは、こんなグラスアートも製作。
茶蔵茶房で『グラスアート体験会』を11月11日(木)〜14日(日)で開催予定です。

 


「常に家族・会社全部全員がアフターコロナを考えていろいろ思いを馳せています。
アフターコロナにお客様や旅行者の方が楽しんでいただける施設をどうやったら作れるだろうっていうのを、今から家族で模索してがんばっています。
ここが関宿のランドマークになればいいですね。
僕が後を継いでる深川屋はもう380年続いてますけども、この2軒のお店も30年40年と続いていくようなコンセプトで動いていきたいですね。
大きくしたいとかではなく、しっかり根を張って地元にのランドマークを目指します」

と、亜樹さん。

歴史ある町並みと伝統。
それを守りつつ新しい変化がはじまっています。

深川屋、関見世・吉右衛門、そして茶蔵茶房。
久しぶりに関宿を探索してみませんか。