三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2009年12月13日放送

志摩に伝わる郷土料理を次代へ!
地域のお母さんたちが、郷土料理を作り、レシピを冊子でネットで発信します!

伊勢海老をはじめとする漁業が盛んで、てこね寿司発祥の地としても知られている、志摩町和具。
ここに、郷土料理で地域おこしをするゲンキさんがいます。

それが『志摩いそぶえ会』の皆さんと、代表の伊藤泰子さん。
平成15年、観光協会の婦人部が解散することになった際、宿の女将さんなどが中心となり結成。
漁業や観光など、志摩の産業が衰退していく中、何か自分たちにできることはないか・・・と立ち上がりました。

いそぶえ会の主な活動は、志摩の海の幸を使った料理の開発、そして消えつつある郷土料理をいまに残すこと。
これまでにつくってきたレシピはおよそ80種。
それらは小冊子にまとめられて配布されています。

左は豊漁を願って山の神様にお供えしたという『いんのこもち』。
右は『いんのこもち』が語源になってできたと思われる『おんこ寿司』。
塩をした鰹と、大葉と生姜が効いた酢飯がよく合います。

さらに郷土料理を進化させたメニュー作りにも取り組み。
手こね寿司に続く郷土料理をつくるため、いそぶえ会のお母さんたちが知恵を絞り、腕をふるい、志摩中から集められた食材で新メニューを生み出しています。

お客様からのリクエストがあったときのための、豪華版てこね寿司も試作。
なんと、伊勢海老のてこね寿司です!

新作てこね寿司やアラメの酢の物、アオサと真珠貝柱のかき揚げ・・・ふるさとの味に新しい志摩の味が加わりました。

情報発信にも力を注ぐため、なんとパソコン教室を開催!
メンバーに受講してもらった結果、みなさんガッツでパソコンを使いこなせるように。
今では、毎日のようにWebサイトやブログを更新。
志摩の魅力、自分たちの料理のおいしさを全国に発信しています。

「志摩は食材も豊富で気候も温暖で、本当によいところなんです。
でもそのことに若い人がまだ気づいていない・・・だからこそ、先人が残した郷土料理を消さず、まず、自分の代が工夫して守っていく・・・その大切さを次の世代の人に気づいてもらって、託して、そして商売に生かしてもらえたら・・・」と、伊藤さん。

守るだけでなく次代に伝えることが大切・・・『いそぶえ会』は、今だけでなく未来のため・・・未来の志摩のために、郷土食を作り伝えているのです!