FM三重『ウィークエンドカフェ』2013年6月15日放送

今回のお客様は南伊勢町にある『船越 じいちゃんばあちゃんの店』代表の東重子さん(画像右端)。
今日は、仲間のみなさんも一緒に来ていますよ。
『じいちゃんばあちゃんの店』ができたのは、今から2年前の5月。
地元のお年寄りたちが作った野菜を売り出しました。
みんなで力をあわせて、お店を作りあげました。

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■資金はなし!『のぼり』もみんなの手づくり!

最初はお店の名前もなかったんだけど、なんとなしにいつの間にか『じいちゃんばあちゃんの店』になっていました。
私らみんな、じいさんとばあさんだから(笑)
資金なかったので、『のぼり』も手づくり。
最初に墨で書いたら、薄いし滲むし、どうにも調子が悪かったのね。
いったん洗って落として、改めてマジックで書いたんです(笑)

もちろん、前掛けも手づくりですよ。
『じいちゃんばあちゃん』って書いて、みんなでおそろいです。


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■老後をイキイキと過ごすために!

資金も何もなしで、『じいちゃんばあちゃんの店』を始めた理由・・・。
ここ船越は、若い人がどんどん都会に出てしまって、残っているのは年寄りばかり。
そこで病院にもあまりかからず、イキイキと過ごすにはどうしたらよいかな、と考えたんですね。
イキイキしていたほうが、よそから来た人とも話しやすいし、喜んでもらえるやろな、ということで、ボランティアの8名で『じいちゃんばあちゃんの店』を立ち上げたんです。
最初は店も何もなかったので、ゲートボール場に建てられていた半分壊れかかった小屋を直しました。
小屋のトタンの半分は破れていたので、張り替えて、周辺もペンキを塗って・・・それからセメントで上を修復したところもあります。
ボランティアなのに、男性にはがんばってもらっています。
小屋は無償で貸し出してもらえたのもありがたかったですね。

作った野菜が残っても年寄りばかりで腐らせてしまうし、田舎なのであげるとお礼を持ってこられちゃうでしょ。
そうするとあげるのも申し訳なくなっちゃって・・・だから、捨ててしまっていたんです。
でも、それももったいないでしょ。
お店で売れば、安くてもタネ代くらいは出ると思うので。

オープンしたばかりのころは、商品が揃うかな~って心配することもありましたが、近所のみなさんが採れたてのおいしい野菜を届けてくれました。
品数もだんだん増えて、ありがたいことにお客様も増えて、朝は大忙しです。
商品に貼るシール代や袋代などで、売り上げはほとんど消えてしまうけど、みんなで老後をイキイキと暮らせているので、幸せですね。


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■世間話で元気をもらい、活動しているといろいろな物が集まってくる!

年に3~4回、『ふるまい』をおこなっています。
みんなが寄ってきて、世間話をすることで元気がもらえるんですよね。
話をして、お互い元気になって。
年寄りの健康にはとっても良いですよね。

やりたいと思ったら、いろいろな経験のある人がいるから、何でもできますよ。
この事務所の台も、知り合いの井谷さんから台をもらってきて、ベニヤを置いて、その上でやっていたんです。
そのうち廃棄するスチールの机も「いるか?」って声をかけてくれる人がいて、今ではスチールの立派な机が4つほど並んでいます。
荷物を並べる台もコンテナを並べて、ベニヤを載っけてやっていたんですよ。
活動していると、いろんな人から、「これどう?」「これ使う?」といってもらえます。


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■地元だけではなく、近隣の地域からもお客さんが!

市を開催しているのは、月に1回、第4土曜日とその翌日の日曜日。
つまり月に2日ですね。
最近では、もう定着してきていまして、何度も来てくださるお客さんも多いです。
地元の方も多いし、よその地域からも来てくれるようになりましたわ。

『五ヶ所湾ふるさとの会』さんが発行している『はまぼう』という会誌がありまして、1回取材に来て、掲載してくれたんです。
それから問合せが多くなりまして、知らない人からも「いつやってるの?」と電話が来るようになりました。

船越は、真珠やあおさ、牡蠣の養殖が盛んな場所なので、海の幸も豊富なんです。
渡り蟹、タコ、タイなども販売していますよ。
野菜の直売所と海の幸の直売所、2箇所に分かれてお店をしています。
主にばあちゃんの店では野菜を、じいちゃんのお店では魚介類を売っています。

そういえば先日、お客さんがタコを買われたんですけど、車の中にもどこにもいないと言うんです。
そこで必死になって探したら、なんと車の天井にへばりついていたんですよ!
もちろん袋に入れて、口を縛ってあったんだけど、ちょっとでも隙間があると、活きがいいので逃げちゃうんです(笑)

ご連絡いただければ、こんにゃくづくりやゆでダコ、牡蠣の佃煮、あおさの佃煮、釜飯・・・体験もできますし、その場で食べることもできますよ。