三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2009年1月11日

旬の地元野菜を使った料理で地域をゲンキに!
お母さんたちが愛情いっぱいで作ってくれる、農村料理バイキング!

場所は伊勢自動車道の勢和多気インターをおりて車でおよそ10分。
三重県多気郡多気町、旧勢和村の丹生。


古くから日本最大の水銀の町として栄え、丹生千軒と呼ばれるほど、多くの店や宿場が立ち並んできました。
町の中心的存在、丹生大師は県下一の山門を誇り、丹生は、その門前町としても栄えてきたそうです。

そんな丹生にある人気のスポットが「せいわの里まめや」。

「せいわの里 まめや」の代表、北川静子さん


北川さんが「せいわの里 まめや」をはじめたきっかけは、旧勢和村の役場に勤めていた十数年前、勢和産のお米が非常に美味しいことが判明したところから。
もちろん米だけでなく、大豆も収穫でき、味噌や漬物なども手作りで美味しいのが自慢でした。
しかし、こんなに美味しいお米、そして味噌や漬物があっても、過疎化などで後継者がいなくなり、農村文化が消えつつある実情・・・。
北川さんは山菜や食べ物を貯蔵し保存するなどの、知恵と資源を守っていきたいと考えたのです。

おいしいものを多くの人に食べて欲しい。
そして多くの人に、ここを知って欲しい。

そんな思いに賛同した35名が、それぞれの貯金やヘソクリを持ち寄り、平成15年『農業法人せいわの里』を設立。
行政には一切頼らず、自分たちでやろう、と決めたのです。
メンバーは味噌作りの方や、いちご農家やお茶農家、農業委員会の会長など、業種や年齢も多種多様。

「みんなの心に、ふるさとを大事にしたいって気持ちがあったんですね」と、北川さん。
そして自分たちでやると決めたからには、と、できる限り手作りと、もともとあるものを利用。

お皿やお茶碗は、自分たちの家にあるものを持ち寄りました。
柄も色もバラバラなのが、逆に味わいがあります。
お湯飲みには、元の持ち主の名前が書いてあるものも・・・。
なんと座布団やお箸は、地元のお年寄りの手作りだそうです!
他にも重箱や調理器具なども、地元の方からの提供。
地域の方々からの「協力したい!」という思いが伝わってきます。

その思いは、物の提供だけにとどまらず。
生産するのも地域の方なら、調理するのも地域の方々。
地域のお母さんが中心となり、今では若い方も増えてきたそうです。

地元・勢和産の大豆を使ったお豆腐や飛龍頭などは毎朝手作り。
また、昔から地域で食べられてきたお惣菜も、その日の食材を組み合わせて十数種類作られます。
地域のみんなと一緒に楽しんで仕事ができ、訪れる人に喜んでもらえ、お惣菜レシピがおばあちゃんからお母さんへ、そしてさらに若い人に受け継がれ・・・。
その流れが、人を呼び、地域を活気付けた結果。
現在では『農村文化の継承モデルの成功例』として、全国から視察が来るほどに!

『まめや』のゲンキさんが、地域に新しい風を吹き込んだのです。


バイキングはお昼のみの営業。
開店時に既に、席がいっぱいになるほどのお客さんが待っている人気店。
地元だけでなく遠方からのお客さんも多く、平日でも100人以上、休日にはなんと200人以上のお客さんが!
優しい味わいのお惣菜に、何度も足を運ぶ方が多いそう。

地元産の旬の食材を使ったお惣菜の数々。
自然いっぱいの地元の食材を使ったお料理は、お母さんの愛情があふれています。

店内では、大豆を使った食材やお惣菜も販売。
その人気のため、現在では、伊勢市内のスーパーなどでも販売されています。