FM三重『ウィークエンドカフェ』2014年2月22日放送

今回のお客様は、鳥羽旅館組合女性部『あこや会』会長の迫間優子さん。
『鳥羽ビューホテル花真珠』の女将でもあります。
実家の稼業をついで旅館業はもちろん、ふるさと鳥羽のPR活動にも、積極的に取り組んでいます。
「人口が少なくなってきていることも、とっても気になっているんです。
だからフェイスブックで、鳥羽は子育てにやさしい町なんですよということも発信しているんです」と迫間さん。
とにかくいろいろなことに挑戦しながら日々頑張っています。

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■『うめの蕾会』の結成から解散まで

生まれも育ちも鳥羽なので、大学進学で県外に出た時も、週末になると鳥羽に帰ってくるくらい地元が大好きなんです。
26歳で実家に戻り、『海島遊民くらぶ』の江崎貴久さんと出会って一緒に鳥羽のPR活動を続けているうちに、いろいろな方面から声をかけてもらうようになり。
さらに鳥羽を底から盛り上げようという思いで、異業種の若女将と2006年に『うめの蕾の会』を結成しました。
大きな活動としては、映画祭、いわゆる『フィルムフェスティバル』を港で開催。
また、旅館にはさまざまなお客様が来られるので、バリアフリーの食器を開発し、さらに英語マップを鳥羽で一番早く作ったと思います。
『うめの蕾会』を立ち上げたとき、最初は5人だったのですが、3ヶ月ぶっ通しで走り回って、県ともいろいろタイアップさせていただいたり・・・いい思い出ですし、良い経験にもなりました。


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■解散した今も『うめの蕾会』の経験は宝物

メンバーもその後、結婚や出産などがあり、『うめの蕾会』は解散しました。
けれど本当に得るものが大きかったです。
旅館だけでなく、飲食店の若女将や、リネン業者の若女将・・・いろいろな業種を入れたことで活性化され、よい刺激になりました。
多分、あのとき旅館だけで会を作っていたら、今の私はいなかったと思います。

スタート時に良いメンバーに恵まれたこと、初代会長の江崎貴久さんが引っ張ってくれてみんなに道筋を作ってくれたこと・・・とても感謝しています。

お菓子の開発もしました。
水軍大名・九鬼嘉隆にちなみ、『ブランカ』さんと共同で製作した『KUKIクッキー』(笑)
出来上がったお菓子をブランカさんに取りに行き、ラッピングもみんなで深夜で手作業し配達・・・全部しました。
『KUKIクッキー』は商品開発するにあたり、練りに練ったものだったのでうれしかったですね。
他にもいろいろしました。
例えば旅館組合と株式会社イヅミさんがタイアップして『海の女神の石けん』を作ったり・・・たくさん商品が増えてきました。
とにかく考えている時が楽しいんです。
当時はみんな独身だったこともあり、夜中に電話をしまくっていました(笑)
集まるよ〜って言ったら、深夜でも集まって会議をしたり。
まだLINEなどない時代だったので、集まって会議をして、1時間で解散して。
若かったですね(笑)。

それにしてお、その時の経験が本当に大きい。
宝物です。
今はみんな、各々の分野で活躍していますが、基本的な活動の根本は『うめの蕾会』にあると言ってくれています。
当時は大変だったけど、立ち上げて本当に良かったです。

最近では、私より年下の人たちが鳥羽・安楽島の神社、『加布良古(かぶらこ)』さんへの参詣道を整備したり、月に1回掃除をしたりと町のために動き始めまています。
先輩たちが、活動することの道筋をつけてくれたように、今は、そのメンバーを応援していきたいと思っています。いい形で循環してくれるとうれしいですね。


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■『恋するフォーチュンクッキー』鳥羽バージョン作成!!

観光客の方や街の人・・・みんなが笑顔になるのを想像しながら、妄想しながら生きています(笑)
YouTubeで『鳥羽版 恋するフォーチュンクッキー』を作った時も、みんなが笑顔になってくれたのがうれしいし、そういうのが原動力になります。

『鳥羽版 恋するフォーチュンクッキー』を発案したのは私ですが、実行して下さったのは、鳥羽市の観光課の方々。
観光課の方々、3日間で仕上げてくれて、AKBサイドに公式認定の申請をしていただいて。
駆け足で大変だったと思いますが、望めば願いは叶うんですね。
私が実際に行った撮影シーンは、自分の出演したところと、料理人の会である『三料会』のシーン、それから青年部さん・・・自分が紹介したところですね。
それからダンス指導もしました。
けっこう年齢の高い方もがんばって踊ってもらいました。
またそれを女性部の方々が新年会で踊ってくれたり。
それはそれで盛り上がったかな、と。
今現在のアクセス数は5〜6万アクセス、それを見ている人は倍以上いると思うので、良い宣伝になったと実感しています。
今回はとりあえず観光バージョンでしたが、次回はみんなが出られる仕組みを作っていけたらな、と思っています。


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■女将の仕事は楽しい!

女将として今、勉強していることは英語と地域学。
鳥羽の街中のことはよく知っていても、離島のこと、石鏡や相差などの南鳥羽の文化はあまり知りませんでした。
だからその地域の女将さんたちとの交流を積極的に行い、旅館を訪れるお客様にたくさんの鳥羽のお話を届けられるようにしています。

30歳になったときに自分から会社に立候補し、女将になってもうじき3年経ちます。

若女将の時はまわりに相談しやすかったんですけど、女将となると自分で決めなきゃならないことが多かったり、任されることも増えて・・・楽しいです(笑)。
重圧に負けていないと思います、まだ(笑)
結構踏まれても大丈夫なタイプみたいですね。

旅館の女将というと『大変』というイメージが大きいと思います。
でも、お客様から「ありがとう」「また来るわ」と言われるだけでうれしくて力が湧いてくるんですよ。

先日の大雪では到着が夜の11時半になった団体さんがいました。
16時間バスに缶詰にされていたそうで、お疲れだろうと思い、みんなで全開の笑顔でお迎えしたら、「涙が出るくらいうれしい」と言ってくださいました。
宴会は夜中の12時スタート。
楽しんでいただこうと私たちが全力でおもてなししたところ、「嫌な顔をまったくせずやってくれたのがうれしい」と言っていただきました。
そういう、お客様の言葉、一つ一つで助けられますし、また頑張ろうという気持ちになれます。

スタッフがそういう時にとても協力してくれるのもありがたいです。
1人が困っていたらみんなで助けようという精神が、大女将の時代からずっと受け継がれてきているんですね。
本当に感謝しています。
思いやりや優しさはどこの女将さんも持っているものだと思うので、あとは従業員さん、働いている人を大切にしてきたいですね。

また、私はサプライズ好きなので、プチサプライズを常に用意していこうという気持ちがあります。
お客様へのサプライズで心に残っているのは、プロポーズに協力したとき。
他にも還暦の方、誕生日の方、全力を挙げてサプライズのお手伝いをしています。