三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2014年6月1日放送

忍者だけが伊賀じゃない!
伊賀牛、伊賀米、日本酒に和菓子・・・おいしい魅力がたくさん詰まった店舗が一堂に会し、上野市駅前広場で定期マーケットを開催!

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伊賀、上野市駅周辺が賑わっていますね!
実はこの日、『伊賀風土FOODマーケット』という月に一度のイベントが行われていたんです。


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伊賀牛、伊賀米、日本酒に和菓子・・・などなど。
伊賀の食文化の豊かさを再認識してもらおうとはじめられたのが、『伊賀風土FOODマーケット』。
伊賀鉄道上野市駅の駅前広場で月に一度、第2日曜日に開催。
今年3月にスタートしたばかりですが、噂が噂を呼んで、毎回大賑わいです。


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こちらは創業約100年の『中村糀店』。
味噌や塩糀、甘酒などを販売しています。
最近の若い人は健康志向なので、昔ながらの本物の味、身体に良い味を知ってもらうために参加したのだそう。


■中村糀店
伊賀市上野新町2713
お問い合わせ 0595-21-1754


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伊賀市内で和菓子屋さんを営む、『和菓子処 湖月堂』も出店。
伊賀の名物『丁稚ようかん』を梅やマンゴーのゼリーで彩り、女性好みのスイーツに仕上げた『季節の雫(しずく)』がオススメです。


■和菓子処 湖月堂
伊賀市上野中町3028
お問い合わせ 0595-21-0880


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海のない伊賀に、なんと魚屋さん登場!
『鮮魚店フジヤマ』が今回用意していたのは、永源寺産の生きたイワナと天然仕立ての徳島産のアユ。
これを塩焼きでいただくことができます!

『鮮魚店フジヤマ』は昭和元年創業。
スーパーなどの大型店がたくさん増えた近年、こういった個人店に足を運ばなくなった若い人たちへのPRとして参加しました。


■鮮魚店フジヤマ
伊賀市上野忍町2587
お問い合わせ 0595-21-0665


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「女性目線のマーケットなので、ありがたいですね」

「『伊賀のおいしいもの』という謳い文句どおり、おいしそうなお店がいっぱいあるのが魅力的です」

「生産者の顔が見える伊賀の新鮮野菜を買いにきました」

などなど、お客さんも大満足の様子です。


『伊賀風土FOODマーケット』の人気の秘密は、伊賀を代表する老舗が、伝統を守りながらも新しい試みに挑戦する、そのこだわりの姿勢です。
数より質、明確なターゲット層。
そして『伊賀と言えば忍者』というイメージがありますが、このマーケットでは、それをまったく出していません。


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『伊賀風土FOODマーケット』を『まちづくり伊賀上野』とともに主催している、『ダーコラボラトリ』の加藤寛之さんに、マーケットの特徴や戦略についてお聞きしました。

「どうしても伊賀は『忍者』というイメージになりがちですが、実は本当に良いものがたくさんあるんです。
この町で何百年も商売されている老舗の和菓子屋さん、本当に地域に愛されている魚屋さん、周辺の生産者さん、農業者さん・・・出店者のそういった『こだわり』を、外の人にも伊賀に住んでいる人にも面白いと感じてもらえるマーケットを目指しています」

実は加藤さんは、大阪市や枚方市や丹波でも、マーケットを立ち上げてきた大阪在住の仕掛け人。
伊賀を盛り上げようと組織された『まちづくり伊賀上野』とタッグを組んで3年前から活動してきました。


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加藤さんたちが最初に取り組んだのは、情報発信。
フリーペーパー『deco』を創刊し、伊賀の食材の魅力、文化を、地元の人に再認識してもらうことからはじめました。
ターゲットはこだわりを持つ30代、40代の女性。
こだわりを持つ老舗と、こだわりを持つ消費者。
その両者が出会い、伊賀の歴史や文化への関心をさらに深める場所としてスタートしたのが、この『伊賀風土FOODマーケット』だったのです。
開催は毎月第2日曜日。
毎回50近いこだわりの出店者が、お客さんと向き合います。


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さらに上野市駅にほど近い、『新天地商店街』でも新しい取り組みを!
それが『新天地Otonari』。
『新天地アーケード』の、長い間空き家であった所に魅力的で個性豊かなお店を誘致するというもの。
空いていた8店舗中、6店舗がオープンし、現在営業中です。


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『新天地Otonari』に入った6店舗は、『伊賀風土FOODマーケット』に負けず劣らずのこだわりのお店ばかり。
ハンドメイド&雑貨の『L’ecrin(レカン)』、完全個室で小さなお子さん連れでも安心の美容室『ベース プライベートヘアサロン』。
この他にも、イタリア料理やジェルネイルサロン、カフェが営業中です。
もちろんどの店もターゲット層は30代から40代の女性です。

そう、一時のイベントで終わらない、賑わいを継続させる仕組みが、『伊賀風土FOODマーケット』からつながる、『新天地Otonari』の取り組みなのです。


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こちらは『新天地Otonari』に最初にお店を構えた雑貨店『青い鳥』。
オーナーの堂下洋子さんが、伊賀や関西の活躍する作家の器などをセレクトして販売しています。

堂下さんに、こちらにお店を構えたいきさつをうかがいました。

堂下「生活の中に素敵なモノを一つ一つ揃えていきたい人のためのへのお店を開きたかったのですが、そういう人たちを受け入れるお店がなかったんです。
そんな時、加藤さんが『そのコンセプトは間違いないですよ、お店を開きませんか』と言ってくださって」

「一番最初にそう言っていただいて、僕もとても安堵したんです」と、加藤さん。

堂下「一店舗一店舗の力は小さくても、集まればすごく人を呼ぶし、大きな魅力になるんじゃないでしょうか。
本当に夢は叶うんだな、と思いました」

イベントで大切なのは、来場者の数ではなく、その質だ、と加藤さんは言います。
店のこだわりと客のこだわり。
それが新しいマーケットと、魅力ある町をつくり出す・・・。
そのはじまりの場所。
それこそが『伊賀風土FOODマーケット』なのです。