『M子の地産地消レストラン』2014年10月

3ヶ月・・・いや、4ヶ月も空いてしまいました。
やばいです。
いやいやしかし、ぼーっとしていたワケではありません。
常にアンテナを伸ばし、おいしいもの情報、地産地消情報をチェックしていました。
そんな中発見したのが、産地直送、しかも天然物の魚をいただけるお店です!

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私は食いしん坊です。
なので私の友人も、相当な食いしん坊です。
そんな食いしん坊の友人が、「魚を食べたくなったらここ!」とイチオシするのが、今回紹介するお店。

勢和多気インターを降りて、5〜6分。
「この先に絶対お店なんかないだろう・・・」と不安になりつつ。カーブを曲がると、そこに突然、お店が出現します。


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『The dining YOSA 八右衛門』。
お店にはヒノキや杉など、天然の木材を使っており、くつろげる雰囲気。
ここで扱っている魚は、その朝紀伊長島港で揚がりたて、しかも完全天然もの!
紀勢道が伸びた今、紀伊長島からお店まで、およそ30分!
しかして、海が時化て、漁船が漁に出られなかったり、良い素材が手に入らなかった時は、臨時休業してしまうほどの新鮮な魚へのこだわり。
お醤油も、魚に合わせたものをチョイスしているのだとか。


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この日は友人一同『おまかせコース』ということで、おしながき。
ワクワクします。


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来ました!
『お刺身盛り合わせ』!
この日は、バショウカジキ、トビウオ、サワラの3種。
真ん中が『バショウカジキ』なんですが、初めて聞く魚です。
身がモッチリしているように見えますが、口に入れるとややサクリという、面白い食感。
そして旨味が濃い!
このまま出汁になりそうです!
カツオとマグロの赤身の良いとこ取りをしたような美味しさです!


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サワラは、ともすると崩れやすい身が、細胞が潰れないほどの美しい断面!
柔らかくもありつつむっちりとした歯応えもあり、白身でありながら脂が染み出てくる感じです。


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そして、一番驚いたのがトビウオ!
めっちゃ新鮮です!
けっこうクセのある魚なので、ちょっとでも鮮度が落ちると独特の匂いがするのですが、これは一切なし!
鼻の奥を抜ける香りに、『アゴだし』を感じます。
こちらはシコシコもっちりな質感。
スダチが添えられていましたが、どれも必要ありませんでした。

なんというか、食べていて一番気持ち良かったのが、「お刺身の温度」。
味もさることながら、素材の温度で味の心地よさが変わると思います。
その意味でも、このお刺身の美味しさがフルに生かされていました。


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ここでいきなり、『おしながき』に載っていない、天然真鯛のカマ焼き登場!
ででで、でかいです!

実はこのお店、数ヶ月前に一度予約していたのですが、台風と重なってしまい断念・・・。
なので、お詫びのサービスだそう。
嬉しいです!
カマの身、熱々でふっくらです!
まったくキシキシせず、繊維(?)の一本一本に肉汁が染み渡ってます!
「こんなとこにも身が!」「こっちにも!」
なんて、キャーキャー言いながら突ついていたらさ・・・


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さらにでかい天然真鯛のカマ焼き登場!
「キャー!」が「うおおおお!」に変わった瞬間です。

なんと左の真鯛は本体の大きさ72cm、右の真鯛は84cmだそう。
そんな大きさ、想像つかないよ・・・と言っていたら。


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「これくらいですよ!」
真鯛とご店主登場!
大きいです!大きいです!
大切なことなので、二度言いました。
こんな大きな真鯛、初めて見ました!
っていうか、真鯛って、こんなに大きく成長するもんなんですか!?

ちなみにご店主さんは、海老蔵似のイケメンですに。


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アジほどの大きさの、ムツの唐揚げ。
骨まで食べられるほど、じっくりしっかり揚げられています。
もちろん頭からガブッと!
薬味のネギとポン酢が、揚げ物をあっさりと食べさせてくれます。
白身の繊細な舌触りかつ、揚げて熱が閉じ込められたことで、ほっくりとした食感に。
めっちゃご飯が欲しくなります!


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『キビレカワハギのホイル包み』。
キビレカワハギ・・・これまた初めて聞く名です。
その日に揚がった天然魚を扱うので、大きな市場には出回らない、旬の魚が手に入るのかしらん。
ふっくらした身にバタと野菜の滋味が、野菜には魚の出汁が染み渡り、どちらも旨味倍増。
これは正直、白ワインが欲しかったです。
くくく・・・。


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『オキアジの煮付け』。
そういえば、『オキアジ』って、名前は聞いたことがあっても、目にするのは初めてかも。
片身の頭側と尻尾側で2人分なので、ずんぐりとした姿のようです。
箸を入れるとふんわりしているのですが、かなり身の密度が高く、塩焼きにすると身が締まりすぎるかも。
煮付けだと、程よく煮汁がまわり、しっとりとします。
しかも、この煮汁が、甘すぎず濃すぎず、魚の味を殺さないのです!

ここまでずっと思っていましたが、味付けのセンスがM子好みなんですね。
濃すぎず、強すぎず、でも味つけの基本はしっかりしていて。
魚料理にうってつけの味付けなんです。


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『ばくだんおにぎり』。
大きいのかと戦々恐々としていましたが、出てきたのはこちら。
魚のお出汁の、焼おにぎり茶漬け。
これが滅法美味しいです!
出汁が美味しく、もちろん熱々!
おにぎりは回りがカリサクで、素揚げにしているのか丁寧にこんがり焼いているのか迷うところ。
焼いているにしても、回りに油を塗っていますね。
もみ海苔は磯の香り、大葉は清涼感のあるアクセント。
最後まで大満足です!

この後、デザートのアイスクリームに、コーヒーまでついてきます。
至れり尽くせり。


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私たちは『おまかせコース』でしたが、ランチメニュも激しく魅力的です。
できることなら、週1、いや週2、いや週3・・・。
魚をがっつり食べたい時はこちらにお邪魔したいです!
個人的には、『お刺身盛り合わせ定食 B』か、『鯖の姿炙り塩焼き定食』を、今すぐ食べたいです。

『おまかせコース』は、おそらくみなさんが考えるよりもっとリーズナブルなお値段です。
一度、お試しあれ。
今年のテーマは『ダイナミック』!
確かに、ダイナミック!・・・でありつつ、魚の特徴を生かした繊細なお料理でした。

あ、いいお魚が入らないと、臨時休業しちゃうので、お店に行く際は営業しているかご確認くださいませ。

ご馳走様でした!!