みなさんは『ジビエ』という言葉、ご存知ですか？
ジビエとは、シカやイノシシなど狩猟の対象で食用となる、野生の鳥獣、またはその肉のこと。
希少なことからフランスなどでは高級料理になっています！

拡大する獣害の対策、そして、三重県の食文化をより豊かにしようと、今月11月1日から、来年1月31日まで開催されるのが『みえジビエフェア』。

県内13の飲食店が、腕によりをかけたみえジビエ料理を提供！
スーパーなど小売店が、家で簡単に調理して食べられる商品を一斉に販売！
三重県全体で『みえジビエ』を盛り上げていこうという一大プロジェクトです！

「初めて食べました。シカ肉とか、あまり気になりませんね」

「今まで食べたことがなかったけど、おいしいですね」

まだまだ口にしたことがないという人が多いジビエですが、試食したお客さんからの評判は上々のようです。

三重県農林水産部獣害対策課の東川恵美さんに、『みえジビエフェア』開催の狙いをお聞きしました。

「あまり普及されていないジビエ料理の認知度の向上、みえジビエの消費の拡大、また、高品質でありおいしいということをみなさんに知って頂きたいとの思いから『みえジビエフェア』を開催しました。
シカ肉は低カロリー・高タンパクで、鉄分も牛肉の赤身の約２倍。
とても高機能な食材で、女性にもオススメなんです」

ジビエに対する県の動きとしては他にも、ジビエを扱う県内の事業者を認証する『みえジビエ登録制度』を実施。
今年5月に1回目の登録証交付式が県庁で行われ、現在では、21事業者、34施設が登録されています。

こちらは『みえジビエフェア』の協力店、伊勢市桜木町の『ラ・ミア・ヴィータ』。
こちらは、伊勢志摩の新鮮な魚介類をはじめ、地元農家の無農薬野菜、そして、熊野牛など素材本来の味にこだわったイタリアンレストランです。

シェフの丸山とし朗さんに、『みえジビエ』についてお聞きしました。

「ジビエは自然で育ったものなので、肉のおいしさがダイレクトに伝わります。
しかし処理をきちんとしないと、血の臭いや獣臭さが残るので、『みえジビエ登録制度』に則った業者さんが衛生的に処理してくれるのは素晴らしいと思います」

『猪肉のラグー　手打ちパスタ』と、『猪肉のサルシッチャ（自家製ソーセージ）』。

ラグーは頬肉のような食感。
極力食べやすいように白ワイン・野菜・香草でゆっくり煮込んで味をなじませました。

『サルシッチャ』は粗びきの食感を残すため、すべて手切り。
猪肉の野性味あふれる味を、ダイレクトに出しています。

「処理や品質のレベルが上がっているので、今や東京や大阪などの有名店からも引き合いが来ています。そういう意味で『みえジビエ』は、これからまだまだ伸びていくと思います」

と、丸山さん。

続いては、清流宮川のほとりに建つ『大台ふるさとプラザもみじ館』。
旧宮川村の玄関口に建てられたログハウス風のこちらは、地元産のお米や椎茸などの他、焼きたてパン、そして、オリジナルのジビエ料理が以前から大人気！
さらに、テラス席もあり、開放的な雰囲気で食事を楽しむこともできます。

『大台ふるさとプラザもみじ館』の鳥谷尾満哉さんに、『みえジビエ』への取り組みについてお聞きしました。

「『ジビエ』が馴染みのない存在だったお客さんでも、試しに食べてもらうと、『おいしい』と言う人が多いです。
実際の話、料理をしてみると扱いやすいですし、少し手間はかかりますが、牛肉や豚肉などとほとんど変わらないやり方でできます。
これからどんどん、需要が広がっていくと思います」

こちらのジビエメニューは、熱々が自慢の『ぼたん鍋』！
ダシは味噌ベースで、表面にキラキラと脂が浮いています。
肉質と脂の質が良いので、スープにコクが出るそうです。
もちろん猪は、この近くの山で捕れたものです。

もみじ館では、他にも、『もみじ生姜焼き丼』や『ぼたん焼肉丼』など、鹿肉や猪肉を使ったジビエ料理が楽しめます！！

そしてなんと、三重県庁の議事堂内のレストラン『マンドルーラ』でもジビエを楽しむことができるんです！
もちろん一般の方も利用できますよ。

こちらのお店のジビエ料理は、鹿肉のハンバーグを季節の野菜と一緒に煮込んだ、みえジビエフェア期間限定の『鹿肉ハンバーグシチュー』。
野菜と赤ワインをたっぷり使って煮込んだ、こだわりの一品です
さっぱりとした鹿肉に、甘みのあるソースがとても合うんですよ！

今回ご紹介できたお店は、わずか3軒ですが、現在、県内13店舗のレストラン、カフェ、そして、スーパーなどで『みえジビエフェア』を開催中！
詳しい店舗は、こちらをご覧ください。

和食あり、フレンチあり、イタリアンあり！！
まだジビエを口にしたことがないという、そこのあなた！
この機会に、ぜひお試しください！