四日市物語「ナオちゃんの教えてエコ!」2009年6月掲載

リユース食器とデポジット(預り金)でゴミを減らしたい!
海外の仕組みを使ってエコ活動!

■デポジット制度って?

昔、駄菓子屋さんにコーラやジュースの空きビンを持っていくと、10円くれたのを覚えていませんか? 
あれは実はジュース代金にビン代(10円)も含まれていて、ビンを返すと、その店が預かっていた(デポジットしていた)10円を返してもらえるという、たったそれだけの仕組み。
それをデポジット制度というそうです。

「元旦那の仕事の都合でニューヨークに暮らしていたとき、道路に空き缶やビンが全然落ちてなくて驚いたんですよ」

『デポネット三重』代表の高倉亜予子さん(ステキなアラフォー!)は、その理由を調べていて、デポジット制度に出会ったといいます。

「なんだこんなことか。昔から日本でもやってたことじゃないかって思いましたよ。
でも日本に戻ってきたら、道路も公園もペットボトルと空き缶だらけだったんです」

高倉さんの帰国理由は離婚。
育児と仕事に追われながらも、高倉さんは『デポネット三重』を設立。
デポジット制度の普及、法制化をめざして活動をはじめました。

「いま私たちが行動しないと、困るのは子どもたちの世代ですから。それに大変でも今やらないとずっとやらないと思ったんです」

■組織は変わっても思いは変わらない

活動をはじめて11年
組織の形はいろいろ変わり、現在は洗って何度も使えるリユース食器の貸出を、祭りやイベントの主催者に対して行っています。
リユース食器を貸し出して、使用されて戻ってきたものを洗浄してまた貸して・・・仕事はその繰り返し。
でもその繰り返しがゴミを確実に減らしているんですね。

また高倉さんは、リユース食器の紛失、破損が借主の負担になることから、祭りやイベント会場でのデポジット制度の導入を勧めているそうです。

■続けるコツは「適当」?

ここまで続けてこられた秘訣は何なのか?
高倉さんに聞いてみたら「適当やから」と笑った。
でもこの「適当」は、いい加減ということではなく、無理をしない、のんびりコツコツ続ける・・・という意味だという。
なるほどなるほど!痩せないからってダイエットをやめちゃいけない・・・そういうことですね(笑)。

■ナオちゃんの今月の学び
「育児や仕事に追われて大変でも、今やらないとずっとやらない・・・」
この高倉さんの言葉、ストレート直球で私の心に突き刺さりました。どんな小さいことでも「今」やることが大切なんですね。