三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2011年5月29日放送

農業にたずさわる現役デザイナーが、農業学校を開校!
初めて有機家庭菜園を作る人、有機農法に取り組みたい農家をサポート、応援します!

白山町南出の倭白山比咩神社。
加賀白山神社の分霊を迎えて祀ったのが始まりと言われ、三重県と津市の指定文化財にもなっています。

そして大規模な修復工事を終えた平成18年、地元の有志によって雅楽と舞が52年ぶりに復活。
地域に活力のある風が吹き始めました。

そんな風のひとつが、『津有機農学校』!
農業をはじめたい、有機農法を取り入れたいという農家の人、そして家庭菜園をはじめたい一般の人たちを対象に、昨年開校。
現役の有機農家の方々を講師、サポーターとして招き、野菜づくりの基礎、そして実際の栽培方法を、全12回の講義と実習でしっかりと教えてくれます。

校長の岡村和哉さんは、高校卒業後、東京でデザインを勉強し、デザイナーとして就職。
25歳で三重に戻り、現在はデザイナーをやりながらの兼業農家です。
ポスターやチラシ、本の装丁・・・もちろん農学校のパンフレットのデザインも手がけています。

情報発信に携わっているだけに、農業に対する危機感はひとしおのようです。

岡村さん「僕がこっちで農業をはじめて6年・・・技術的にはまだまだでも、年齢的にはもう中堅なんですよ。
 次の世代を育てたいのと、有機農法を伝えたい・・・家庭菜園でも本当に美味しい野菜が作れるということを知って欲し いんです!」

『有機農学校』は、近くの公民館をお借りして開催。
岡村さんによる朝礼、1日のスケジュール発表のあと、講義のスタートです。
有機野菜づくりに取り組む現役農家の先生が、実体験から得た話を魅力たっぷりに語ります。
教える方も、教わる方も、真剣勝負です。

参加者は、米農家の若い後継者の方や、家庭菜園を行っている方、有機野菜セットの宅配事業をはじめられた方など、さまざま。
講師は津市内で長年、有機農法を実践している人たちです。

「津市は有機農法をしている人が少ない。これを機に、もっと仲間が増えてほしいですね。
 有機農法の面白さとか、土をいじるまじりっけのない楽しさを知ってくれたら・・・」とのこと。

午後は場所を変えての実習。
今回は青山高原にある『メナード青山リゾート』のハーブガーデンの見学です。
職員の水町丈雄さんの案内で、ハーブガーデンを散策。
実際にいくつものハーブを見て、香りを楽しみつつ、それぞれの特徴や育成方法を学んでいきます。

ハーブガーデンの広さは、およそ6ヘクタール。
300種類を超えるハーブが彩りと香りを競いあっています。
5月中旬から6月中旬まではカモミール、6月中旬から7月中旬はラベンダーが満開となり、それぞれの見頃にあわせて、『カモミールフェスティバル』や『ラベンダーフェスティバル』が開催されます。

「少しでも有機農法を楽しんで、生活がより豊かになってもらえたら嬉しいですね。
 今後はもっと有機農法の仲間を増やして・・・どこでもすぐ有機農法を実践している人がいる・・・そんな「津市」を目指し たいですね。
 そしてみなさんに有機農法で作った野菜の美味しさを伝えてゆきたいです」

岡村さんの挑戦は、まだはじまったばかりです!!