三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2015年7月19日放送

地域住民が地域のためにできることを考え、自治協議会を設立!
福祉部会、生活環境部会、産業部会、教育文化部会、体育健康部会と5つの部会を設置し、それぞれのミッションと責任を明確にして運営にあたっています!

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こちらは名張市街と伊賀市街の、ちょうど真ん中ぐらいに位置し、国道368号線バイパス沿いにある農産物直売所の『うにの丘』。
毎週土日曜日、午前9時から12時まで営業しています。

 

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ご覧ください。
開店と同時にこのにぎわい!
この日は生憎のお天気で、これでもずいぶんお客さんが少ないんだそうです。
最近、伊賀名張でも農産物の直売所は増えてきましたが、こちらは安定した人気を保っています。

 

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「商品がたくさんあって、新鮮なのがうれしいですね」

「新鮮で安いので、来ると買いだめします」

お客さんはリピーターが多く、通りがかりで寄った人の再訪率も高いそうです。

 

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『うにの丘』を運営するのは、地域の『古山地区住民自治協議会』。

平成16年11月に、近隣町村との合併により伊賀市が誕生。
と、同時に地域住民がまちづくりに関わり、実行していけるよう、市内各地に38の自治協議会がつくられました。

そんな中でも注目されているのが、こちらの『古山地区住民自治協議会』。
地域に求められているものは何か。
地域のために何をすべきか。
それらを考えた上で、福祉部会、生活環境部会、産業部会、教育文化部会、体育健康部会と5つの部会を設置。
それぞれのミッションと責任を明確にして運営にあたっています。

『古山地区住民自治協議会』の尾﨑実会長に、活気ある町づくりの秘訣についてお聞きしました。

「『古山地区住民自治協議会』には5つの専門部会があります。
それぞれの部会が企画立案・実行までをやっているというのが、大きいのではないでしょうか。
住民の絆や、受け身から能動的になり、自分たちが地区を良くしていこうという気持ちになると思います。
少子高齢化が進んでいく中でも地域を盛り上げ、生きがいを持ってもらうのが大切ですね」

そんな『古山地区住民自治協議会』のみなさんが、平成19年に立ち上げたのが、農産物直売所『うにの丘』。
遊休農地の活用、地場産物の育成などを目的として、産業部の傘下の基、うにの丘の理事が企画、運営を担当しています。

 

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開店前の午前8時。
実はこちらで働くスタッフの方、そして農産物を納入するみなさんも、『古山地区住民自治協議会』の会員さん。

「家庭で育てても食べきれないので、新鮮なままこちらに持ってきたほうが、みなさんい食べていただけるから」

と、会員さん。

 

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『うにの丘』に農産物を納入している会員はおよそ80人。
専業農家は少なく、そのほとんどが小さな畑を楽しみのためにつくっている人だそう。
開店当初に比べて、取り扱う野菜の量も種類も飛躍的に増えました。
せっかく来ていただいたお客さんに手ぶらで帰っていただくのは申し訳ない、少しでも満足してもらいたい・・・。
そんな思いから、会員のみなさんは生産量を増やし、また要望に応じて新たな農産物の生産にもチャレンジ。
それがまた新しいお客さんを呼ぶという好循環になっています。

 

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「始めた当時は、周囲にもまだこういう店が少なかったですが、老人の活性化と地域が元気になるということで、喜んでもらいました」

と、『うにの丘』の会長、廣田進さん。

「『うにの里』開設から、今年で丸8年になりますが、継続してきたからこそ、今では立派な施設ができています。
住民が自分たちでつくっているから、継続してこられたのだと思います」

と、『うにの里』店長の米田俊義さん。

「いつも来て頂いている常連さんもいますし、ここは結構車が通るので、『あ、やってるな』と寄られるお客さんもいます」

副店長の竹野智昭副さん。

この日は開店してから1時間ほどで、ほとんどの商品がなくなってしまいました。
本当に大人気なんですね!

 

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農産物直売所『うにの丘』の成功。
古山地区住民自治協議会としては、それをどう捉えているのでしょうか。
『うにの丘』の担当である、『古山地区住民自治協議会』産業部会の会長、大藪 謙一さんにお聞きしました。

「最初はこんなに賑わうとは思っていなかったです。
新鮮であるということと、街道沿いなので気軽に立ち寄れるということ。
その2つがセットで、ヒットしているのではないでしょうか。
これからの課題は、作物と購入者のバランスですね」

古山地区オリジナルキャラクター『おふるちゃん』も横で頷いています。

そして『古山地区住民自治協議会』は、活性化に向けてのさらなるチャレンジも行っています。

 

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それがこちらのブルーベリー園。
平成24年、地元の小学生たちといっしょに、この遊休地にブルーベリーを植樹。
来年ぐらいにはたくさんの実をつけるのではないかと期待しています。
古山で育つブルーベリー。
『うにの丘』の人気商品になるに違いありません。

 

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また『古山地区住民自治協議会』では、広報誌を毎月発行。
地域の行事などの情報発信、そして問題意識の共有化に努めています。

 

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さらには、65年前から途絶えたままになっていた『古山音頭』を復活!
その歌と踊りを次の世代へ残そうと、年配の人から歌詞とリズムを聞き取り調査し、いまに蘇らせました。
そして昨年の古山地区のみなさんにお披露目。
好評を得ました。

 

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「人もだんだん少なくなって来るので、地域住民のコミュニケーションも大切ですが、よその地域からも人が来られる地域づくり人づくりをしていければと思います。
古山地域を、古山の住民と一緒に盛り上げてくれるようになったら嬉しいですね」

と、『古山地区住民自治協議会』の事務局長、松下隆志さん。

地域の福祉、生活、産業、教育、健康。
それを、地域のみんなで考え、守り、発展させていく・・・。
小さいながらも確実に実をつけつつある、『古山地区住民自治協議会』の取り組み。
さらに注目を集めそうです。