四日市物語「おとぼけナオちゃんの教えてエコ!」2009年9月号

子どもたちが遊ぶ山をひとりで守る主婦

■山の守り人的女性

山と田んぼに囲まれ、軽トラックが似合うところ・・・今回は津市美里町にやってきました。
ここに子どもたちを山で遊ばせたいという強い気持ちから、山の整備=環境保護を1人で始めた2児の母がいます。

■効率化に一役!白ヤギ「サクラ」

田んぼと道の間の溝に・・・あっ、白ヤギ?
もしかして落ちてる?

「こんなところにいた~!!」っと駆けてきた女性がその人、増井啓子さん。熊のTシャツが妙に似合っています。(カワイイ)
メガネの奥の目がとても優しい。なのにどことなく逞しい感じ。
ヤギを飼っている理由は「雑草を食べるので、草取りの手間がなくなるでしょう。そしたら楽チンなので、ずっと欲しかったの。」だって。
単純!!(笑)
でも、ヤギかわいい~。

■裏山に入れな~い!!

自分が遊んだ山で子ども達も遊ばせたいと自宅裏山へ行ったら、入口がない!!
笹が生い茂り、竹が倒れて積み重なり、山へ入れない状態。だけど、どうしても子ども達を裏山で遊ばせたいと地主さんのもとへ行き、「山を手入れさせてください!!」っとお願いして3年前にスタート。
それから「ここを子ども達が走り回り、遊べる山にしたい・・・」と1人でずっと手入れしてきたそうです。

■小さな事からコツコツと!

子ども達が起きてくる前や、学校から帰ってくるまでの数十分~数時間の短い時間に手入れをしています。
入口の草刈り、林内の落ち葉を掃いて、竹を切り、倒れた竹を片づけたり・・・意外と重労働!
家族には他の人の山を片づけるなら、自分の家を片づけてと言われながら。
山に入れるようになるまで2年かかったそう。
「体力作りだ~!」とコツコツ続けています。

■環境を守るということ

裏山を案内してもらいました。
増井さんが手入れをしてきたところは日差しが差し込んで明るい!
下に落ちた笹や木の葉もフカフカ。
でも、手を入れていないところはうっそうとした暗い感じ。
「人の手が入った植林の山は、間伐や下草刈りなどの手入れをし続けていかないと死んでしまうんです。」と増井さん。
え~、知らなかった!
木が立ち枯れしたり、根も痩せて土砂崩れが起きたり・・・災害につながることもあるそうです。
山は使って管理していないとダメ。
「子ども達に山を知ってもらい、継続的に自然を守っていけるようにしたい。そして受け継いでいってほしい。」
彼女の熱い願いです。

■ナオちゃんの今月の学び
自然を守るって何もしないことではないんだね。お手入れって私の顔も自然も同じぐらい大切なことなんだ~!!(笑)
えっ、同じにしたらダメ?