FM三重『ウィークエンドカフェ』2016年5月28日放送

今回のお客様は、6月4・5日行われる『斎王まつり』事務局の山中いずみさんです。
この『斎王まつり』、今年で34回目になります。
4日の前夜祭は、斎宮歴史博物館会場で夕方から火おこしの儀や斎王の舞、5日のお昼からは、さいくう平安の杜会場から斎王群行が始まり、到着は斎宮歴史博物館会場まで。
実行委員会のみなさんは、この日のためにずっと準備を進めてきました。

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月に行われる斎王の選考会

毎年12月1日から、翌年2月10日まで一般公募します。
県内はもちろん県外からも応募者があり、今年は東京が一番遠かったですね。
ネットの発達で、好きな方は調べて遠方から応募してくださいます。
平安の装束は斎王さんと女官の方で、基本は20体なんです。
なので20名の募集。
たくさんの応募が来ますが、衣装がご用意できないので、先に書類選考させていただきます。
そこで23〜4名に絞らせてもらって、3月に選考会を開きます。
『斎王まつり』はいろいろな所から後援をしていただいているので、後援をしていただいているところから1人ずつ、選考委員を招いています。
もちろん実行委員の代表も入ります。

みなさんに来ていただき、4つの班に分かれて集団面接。
そこで応募者さんから、斎王さんへの想いなどの自己PRをしてもらい、その中の1人が選ばれるわけです。
みなさん、斎王さんについて勉強していますし、「自分はこんな斎王を演じてみたい」など、熱く語る方もいます。
そのあたりがポイント高いのかな。
斎王さんといえば皇女なので、立ち居振る舞いも選ぶポイントだと思います。
実際、私は見ていないので、選考会場の中はわかりませんが、代表から聞いた話だと、このような感じです。

 

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王まつりは34回め

最初は婦人会で「斎王さんのお祭りをしよう」と始まった、小さなおまつりだったんです。
そこにだんだんと明和町の団体さんと明和町も加わり、官民一体という形で大きくなってきました。
途中で役場から離れて『斎王まつり実行委員会』というボランティア団体が結成されました。
今年で34回なので、34年前から始まったんですね。
第3回から子どもの斎王さんがいます。
最初は近所の子どもさんにお願いして『子ども斎王さん』になってもらい、その次も明和町内の知り合いの娘さんなどにお願い。
途中から今のように、一般からの公募となっています。
明和町内の各小学校に応募用紙を配布し、参加したい子どもさんに出てきてもらうんです。
最近では明和町の子どもたちだけでなく、近郊の町からの応募も多くなってきました。
子ども斎王は、斎王役が1人と、あこめ、千早、水干という3つのお役があります。
それぞれに衣装を着てもらって、当日は群行を一緒にしてもらいます。

去年の斎王さんは子どもの頃に一度参加されていて、大人になってからもう一度応募してくださり、見事斎王さんとなりました。
今年参加する子どもたちも、そう思ってくれていると思います。
子ども斎王は、女の子の中からくじ引きで決まります。
なのでまずはみんな、子ども斎王さんになりたいんですね。
輿に乗れるし衣装もみんなとは違いますし。
ちなみに今年の子ども斎王は、愛知県北名古屋市の子どもさんだそうです。

 

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イクに着付け、当日は戦場

実行委員会はいろいろな班に分かれていて、衣装に関しては『着付け班』が任されています。
各班に班長さんがいて、その人を中心に実行委員たちをまとめ、管理や修理をしています。
ゴールデンウィークが終わると毎週日曜日が、作業の日。
今は『斎王まつり』の直前なので、着付けの練習や化粧の勉強会なども行っています。
まつりが近づくとみなさんの衣装出しをしますが、一人ずつの分を全部出すので、かなりの数の衣装の準備をしてもらいます。
実行委員会は地域のボランティア、たくさんの人に協力してもらっています。
終わったらまた、その片付けが大変で、すごいことになるんですよ。
いろいろな道具も全部帰って来ますので。
当日は一斉に着付けが始まるので、戦場です。
特に子どもさんは着つけても出発までに動きまわって、着崩れしてしまうので、また直して。
本当に戦場です。
しかし大勢の方に見に来てもらって、お褒めの言葉もいただきますし、明和町に貢献できているという思いもあり、さらに斎王さんに対する思いを実行委員会のみなさんが持っているので、続いてきたのだと思います。

 

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ミットのメディアセンターに英語版のパンフレットを

毎年、『斎王まつり』ではチラシを作っています。
うちの顧問で音楽プロデューサーの長岡成貢さんという方が、今年行われる、伊勢志摩サミットのメディア関係の絡みがあるんですね。
そこでサミットのメディアセンターに英語版のチラシを置いておくと外国のメディアの方の目に留まるのでは・・・と、今、英語版のパンフレットを作っています。
当日メディアセンターに置いてもらうことになっています。
『斎王まつり』は、外国の方に好きになってもらえるまつりだと思います。
そして外国からも応募してもらい、群行に参加してもらえると嬉しいです。
外国の子どもさんがそういう装束を着ていたら、可愛いと思いませんか?

みんなに斎王さんを知ってもらえて、明和町のことも知ってもらい、そして観に来ながら参加もして楽しんでもらえる・・・子どもさんからお年寄りまで、みんなに喜んでもらえる祭りにしたいです。

例年は『禊の儀』が一押しなんですが、今年は復元した建物で出発式をしますので、禊の義はしないいことになりました。
今年初めてなのでどうなるかわかりませんが、ぜひみなさんに出発式を観ていただきたいと思います。
皇學館の雅楽部にも協力いただき、舞踊なども行います。
当日は、このあたりを雅びな風が、ふわふわと漂っているのではないでしょうか(笑)。

『斎王まつり』は6月4日に前夜祭、5日が斎王群行です。
どうぞお出かけください。