鈴鹿市の、とある里山。
こちらで、里山を守る活動をされているみなさんがいらっしゃるそうなんです。

こちらが『未来の里山プロジェクト』のみなさん！
『未来の里山プロジェクト』は､仕事の一線を退いたお父さんたちが中心になって結成６年目になるグループ。
子どもたちのため、地域のため、昔ながらの里山の保全活動に勤しんできました。

そんなみなさんの拠点となっているのが、鈴鹿市徳居町(とくすい･ちょう)にある『すずかの里山』。
メンバーがコツコツと手作りで、そして､楽しんで作り上げた里山体験施設。
まさに子どもも大人も本気で楽しめる秘密基地。

「この土地はもともと我々が所有していたものではなく、地元の方の持ち物。
趣旨に賛同してくれて、好きに使っても良いと、貸してくれているんです」

と、『未来の里山プロジェクト』代表の高崎宏さん。

『未来の里山プロジェクト』の中心的な活動が炭作り。
その良質な炭は生産が追いつかないほどの人気で、グループの重要な資金源になっています。

また、年間を通じて､炭焼き体験やシイタケの収穫体験など、様々なイベントを開催。
子どもたちが里山で遊ぶ、そんなきっかけづくりをしてきました。

そして現在、新たな遊び場を建築中。
休耕田の一角に作っていたのは、東屋。
こちらも､廃材などを使った完全手作りで、中に入ってみると、思っていた以上の広さにビックリ！
お昼寝やデイキャンプなど､色々使えそうですね。

今後は､休耕田をさらに活用していこうと東屋を拠点に､周囲にビオトープなども作っていくそうです。

この日は炭窯から炭を取り出す『窯出し』。
炭作りにはおよそ15日〜20日かかるそう、
窯の火を燃やすのが5日間、その後、ゆっくりと冷ましていくとのこと。

２週間以上かけて､焼き上げた炭。
窯出しをしたら､それをみんなでカットして程よい大きさに整え､箱詰めをしたら、『未来の里山プロジェクト』自慢の木炭の完成です。
火の強さが安定して､長持ちするのが特徴。

こちらは『未来の里山プロジェクト』の炭を積極的に利用している『出張BBQ満福』。
食材はもちろん、コンロやキャンプ用チェア、タープテントなども貸し出してくれるので、手ぶらでバーベキューを楽しむことができます。
用意・準備・片付けもスタッフが対応します。

「元から､バーベキュービジネスを始めるにあたって､地産地消に取り組んでいきたいと考えていたところ、インターネットでこの炭に出会いました。
一般的に市販されている南洋材に比べると､火花がパチパチと飛びにくい。
そして火力が強くて､燃料も倍持ちます。
以前はバーベキュー1回で6kg持って行っていましたが、今はこの炭が3kgで済むのでかなり助かりますね」

一方、『未来の里山プロジェクト』のみなさんは、1年ほど前から炭の材料の確保を目的として森林の出張整備を無償で請け負い、手入れが出来ずに困っている山主からの依頼を受けて整備を行う『コナラ伐倒隊』を結成！
メンバーの中で、山仕事の経験者はほとんどいません。
このために､チェーンソーの技術を習得しました。
山の整備は､基本無償で請け負いますが、対象とする山は､コナラ、カシ、ブナなどいわゆる「ドングリの木が生えている森」で、軽トラックが入れる程度の道があることが条件だそうです。

「自然に接する機会が欲しかったのと､炭づくりにも興味があったので、時間があるときに少し手伝いをさせて頂いているという感じです」

「炭焼きに関して､本当に自然にあるものを循環して､やっていけたらいいなというところで携わっています」

と、メンバーの熊井さんと諫山さん。

「この年で動けるって､こんないいことないなと思います。
動ける楽しみがあって､毎日毎日何かやりたいことがあって。
これが自分のためじゃなくて､誰かのためになると思うと、本当に楽しいです」

「定年退職後という、よく似た世代や境遇の人間が集まっているので、ここで収入を得ようとするのではなく、定年後の半分道楽として楽しいからやっている人たちの集まりなんですね。だもっと輪が広がって､楽しくやっていけたらいいなと思います

と、辻屋さんと片桐さん。

里山再生を目指して、『未来の里山プロジェクト』　のみなさんは、これからも良い炭を作ります！