展示「武四郎の蝦夷地調査」

■開催期間

平成28年7月20日(水)~ 平成28年9月19日(月)

■内容

アイヌ民族の協力を得て、6度に渡り蝦夷地を調査した武四郎。幕末に鎖国を続ける日本に対し、開国を迫り来る諸外国、とりわけロシアの南下は、当時の日本にとって大きな脅威でした。武四郎は長崎で、ロシアの蝦夷地進出に対する日本の危機を知り、日本を外国から守る上で最も重要な地こそ蝦夷地であると考えました。しかし、自らを含めほとんどの人びとは蝦夷地がどんなところかさえも知らない状況に強い危機感を抱きます。武四郎は、28歳から41歳まで、アイヌ民族の協力を得て、6度にわたり蝦夷地を調
査し、地理や産物、アイヌ民族の暮らし、松前藩の蝦夷地経営など、さまざまな情報を記録しました。そして、紀行本を出版することで、多くの人びとに蝦夷地の様子を伝え、蝦夷地に最も詳しい人物と評価されます。この展示では、武四郎の蝦夷地調査の様子とアイヌの人びとの文化について、重要文化財に指定された資料を中心に紹介します。