三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2011年9月25日放送

戦禍で一度は消失した伝統芸能『しゃご馬』を復活して早40年!
若い世代も参加し、年に一度のひのき舞台『津まつり』に向けて、練習しています!!

津市の伝統芸能である『しゃご馬』。

その誕生は、江戸時代のはじめ、二代目津藩主の藤堂高次によってはじめられた津八幡宮の祭礼だと言われています。

鬼のお面に赤毛のかつら。
金棒と法螺貝の音で舞い、時には駆けまわって観客を追い回す・・・。

江戸、明治、大正、昭和と続いてきた津の伝統芸能でした。

しかし、歴史ある面や馬の胴、そしてきらびやかな衣装は第二次世界大戦の戦火で消失。
『しゃご馬』は、戦争と共に姿を消したのです。

その『しゃご馬』をよみがえらせ、以来、40年に渡って守り、踊り継いできたのが『津しゃご馬保存会』。

保存会は、津民芸保存会の有志が母体となって、昭和45年に結成。
津の祭りを盛り上げようと、様々な人が集いました。

そして、翌46年の秋祭りから活動開始。
現在のメンバーは、祭りの踊り手も含めて35名。
津の伝統芸能を守り続けています。

保存会の会長である伊藤光一さんは、なんと、結成当時から会に携わっているそうです。

昭和46年に復活したときのお面。
当時からお面はメンバーによる手づくり。
現在は、代表の伊藤さんがすべてを作っています。

「津まつり」前にはメンバーが集まり、お面やしゃご馬の手入れをします。
ちなみに運営は、市と観光協会からの補助、メンバーからの会費、そして御祝儀でまかなわれています。

「津まつり」を控えて、しゃご馬の練習が行われます。

子どもしゃご馬に参加しているのは、養正小学校地区の「なかよしこども会」に所属する児童たち。
教えるのはもちろん、保存会のみなさん。

続いて大人も練習を。
その迫力とやりがいに、最近では若い人たちからの参加申し込みが多いそうです。
中には、小学校時代に子どもしゃご馬をしていて、大学生になったのを機に、今度は大人のしゃご馬に参加する・・・という人も。

少子化で年々参加者が少なくなっている昨今。
それでも「しゃご馬をしたい」という人は、毎年やってくるそうで、頼もしい限り。

津市民が誇る伝統芸能、しゃご馬。
江戸、明治、大正、昭和、平成・・・・・・そして次の世代へ。
踊り、走り、守られていきます。