三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2009年6月14日放送

アンテナショップ日本茶カフェでお茶の美味しさを広め、先進的なお茶づくりと、手間ひまかけた『かぶせ茶』で付加価値アップ!

一面に茶畑が広がる、松阪市飯南町。
意外に知られていませんが、三重県は実は、生産量全国3位のお茶の産地。

お茶の販売店舗『深緑茶房』。
ここでは天皇杯を受賞したお茶をはじめ、安心・安全の三重ブランドのお茶を購入することができます。

深緑茶房に併設された古民家風の『日本茶cafe』。
なんと「日本茶インストラクター」もいるので、好みのお茶を探してもらってみては?
おいしいお茶はもちろんのこと、手作り和菓子やぜんざいなどの「あまいもん」も楽しめます。

この『日本茶cafe』を運営しているのが、飯南の3軒のお茶の生産農家が興した農業生産法人『(有)深緑茶房』。

飯南のお茶をもっと美味しく飲んでもらい、三重のお茶文化を広げていくことが目的です。
「いろいろな角度から見ての『良いお茶』、『お客様が求めるお茶』・・・みんなが意見を出し合うことで、新しい動きができ、新たな生産法が見つかるのでは・・・」と、代表の松本さん。

お茶は現在、消費に対して生産過多な状態。
直販をしていくことで活路を見出そうと考えたのだとか。

さらに深緑茶房は、農地の大規模化、大型機械の導入などで生産効率を大幅に上げ、コストを圧縮。
その一方で、収穫前に黒いネットを張ってお茶の味わいを良くする『かぶせ茶』の手法を導入するなど、付加価値の向上に努めています。

これまでの茶刈り機は、操作が難しく熟練するまで3年ほどかかったそう。
一方、この大型常用茶刈り機は基本操作方法をしっかり覚えれば、誰でも収穫可能。
後継者や若い人たちの受け入れがしやすくなりました。

農地だけではなく加工工場も巨大化。
オートメーション化されています。
とはいえ、効率化しつつも、最終的には人の目、肌、舌で、徹底的に品質管理。
こればかりは機械ではなく、熟練した人の技と勘が頼りです。

ここ『深緑茶房』の人気とブランド力は、徹底した効率化と、手間ひまを惜しまない作業による高付加価値化が生み出したもの。
直営店舗で直接お客さんと向き合い、声を聞き、それに応える生産があってこその成長です。

また、日本茶インストラクターでもある松本さんを中心に、近くの小学校でお茶講座の開催など、お茶に関するさまざまな活動に力を入れています。

お茶の美味しさ、魅力をみんなに伝えたい。
茶畑の広がる、ふるさとの景観を守っていたい。

深緑茶房は、お茶を通して地域をゲンキにしよう!と考えています。