FM三重『ウィークエンドカフェ』2017年5月6日放送

今回のお客様は、4月21日から5月14日まで三重県営サンアリーナ及びその周辺で開催されている『第27回全国菓子大博覧会・三重』実行委員会事務局の谷口久美さん。
みなさんは『お伊勢さん菓子博2017』の愛称のほうが聞き慣れているかもしれませんね。
巨大工芸菓子の展示や菓子博限定商品など魅力がいっぱいで、連日多くのお客様が訪れていて、楽しまれています。
今日は谷口さんに、お伊勢さん菓子博のあれこれをご紹介していただきます。
これから菓子博会場へ向かうという方は、じっくりとお聞きください。

大工芸菓子展示のこと

テーマは『お菓子がつなぐおもてなしを世界へ』ということで、伊勢の会場からお菓子を通じてご来場のみなさんに知ってもらい、感じてもらいたいと思っています。

江戸時代の神宮への参宮の様子を描いた浮世絵をモチーフに、お菓子で表現したテーマ展示をしています。
すべてお菓子の材料で作られているのもすごいことですが、松葉が10万本、桜の花びらが9万輪など、数え切れないくらいのものが一つ一つ組み合わさり、大きな作品になっているのが、本当に素晴らしいと思います。
また、これらを三重県内の和菓子や洋菓子の職人さんが作っていると思うと、感慨もひとしおです。
1年以上もかけて、洋菓子と和菓子の職人さんが一緒に力を合わせて作り上げた、力の結集です。
江戸時代の参宮の様子を感じてもらえると思いますので、よく見てくださいね!
菓子博のイメージキャラクター、いせわんこを含め、隠れキャラがいるので探してみるのも楽しいですよ。
本当に細かい作業で、職人さんに話を聞くと、寝ずに作ったとか、技術的に作り上げるのが難しい箇所があった、設計が難しかったなど、いろいろな苦労話を聞いているので、みなさんに気持ちが伝わると良いなと思います。

 

芸菓子はお菓子の美術品

菓子博の『匠工芸館』に全国から過去最多の174の作品が集まっています。
菓子職人の匠の技を駆使して作った作品で、お菓子の美術品と言っても過言ではありません。
いろいろな作風があり、本当に素晴らしいです。
普段見る機会がありませんので、ぜひ見に来てほしいと思います。
お菓子でこんな作品ができるんだということを知ってもらい、関心を深めてもらえればと思います。
それから、三重県内の高校4校と専門学校3校のみなさんが作った工芸菓子が展示されています。
これは菓子博史上、初の試みで、地元三重の食材をテーマに素晴らしい作品が
並んでいます。

家族みんなで楽しめるコーナーとしては、お菓子の大手メーカー8社がキャラクターや、いろいろなお菓子をPRしています。
お子さんはもちろん、大人も大好きだと思います。
菓子博ならではの、会場限定・期間限定のお菓子もありますし、三重県内の高校生が考案した新作スイーツなども販売しています。
買って食べて楽しんでほしいですね。
高校生の若い感性が、これからの夢につながっていけばいいなと思います。
工芸菓子にも挑戦していることもあり、これが将来の目標の一つになれば、博覧会をした意味もあるのでは・・・と思います。

 

品を展示しているメインアリーナは『伊勢志摩サミット』でメディアセンターとなっていた場所

メディアセンターで世界中から注目されたメインアリーナが、今度は菓子博の舞台として全国から注目されて、たくさんの方に『伊勢』が注目してもらえる機会だと思います。
これから開催されるインターハイや国体にもつながっていくので、伊勢だけではなく近隣の市町にもお客様に来てもらい、この地域全体がうまく盛り上がっていけばいいなと思います。
鳥羽二見ラインも無料化され、菓子博が近づいてくるにしたがって、みなさんから噂されるような場所になってきていました。
テントが立ったよ、テントが増えたよ、と、みなさんに報告してもらい、行かなくても工事の進捗状況がわかったくらいです(笑)。
無料化になることで、わかりやすく、そして来やすくなったのではないかと思います。
近隣住民のみなさんが盛り上がってくると、口コミで菓子博がどんどん広がって、それが成功につながりますね。
それを聞いてきたお客様が会場で楽しんでくれて、『とても良かったよ』などの声を聴くとうれしいですね。
菓子博には多くのボランティアのみなさんにもたくさん参加してもらっい、会場のさまざまな場所をサポートしています。
その人たちのおもてなしの心もとてもありがたいので、そのがんばりも見てほしいです。

 

務局が立ち上がった2年前からこの日を待っていた

最初、「お菓子の博覧会ってなにをするのだろう」という疑問から始まりました。
勉強していく中で、お菓子は歴史があり、継いでいかなければならない技や人材育成など、大きな問題があることがわかりました。
伊勢の地で博覧会をするということで、お菓子を中心にいろいろな産業などが盛り上がっていき、たくさんある伊勢のお菓子がまた魅力の一つになれば良いなと思っています。
今、スイーツというのが注目を浴びていますが、菓子博を通して改めて地元のお菓子屋さんに目を留め、和菓子の文化があるということに気づいてほしいですね。
和菓子も含め、たくさんのお菓子がありますが、それぞれ時代背景によって味や素材の違いがあると思いますし、歴史とともにお菓子の文化・おもてなしの文化・・・それから生活など、色々なものに関わっているということを学びました。
菓子博が終わっても、その気づきが残っていると良いですね。
特に伊勢は江戸時代の参宮とともにお菓子の文化も発展し続いてきたので、これからも後継者不足などがないように盛り上げて、また違った観点からの掘り起こしができると良いなと考えています。
他の地域でもスイーツマップを作ったという話も聞きますし、伊勢でも初めてスイーツマップ『伊勢おかしめぐり』を作り、スタンプラリーも開催しています。
それを県外に持っていったら、伊勢のお菓子を知ってもらえるきっかけになると思います。

 

菓子は食べるだけでなく見る楽しさも

お菓子は食べるだけではなく、見るという楽しみも含めて知ってもらえると思います。
ぜひ菓子博で見て、そして買って食べて、楽しんで、みなさん笑顔になっていただきたいたいと思います。
お子様から高齢の方まで、対応できるようバリアフリーツアーセンターさんが車椅子やベビーカーの貸出なども行っていますので、安心してお越しください!