三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2017年7月30日放送

地元の名士、西村彦左衛門の生家をカフェに!
地域の人たちの憩いの場として、また西村彦左衛門が私財を投じて作った農業用水『立梅用水』について知ってもらう場として活用します!

こちらは多気町丹生、和歌山別街道沿いにある古民家カフェ『カフェフルサトヤ』です!
素敵な建物ですね!

この建物は、『立梅用水』の功労者である西村彦左衛門の生家だったもので、築300年。
『一般社団法人ふるさと屋』という会社の事業の一つとして、地域の人たちが集う場として生まれ変わりました。

 

『カフェフルサトヤ』でイベント時に行っている、『ふるさと屋』事務局長の高橋照さんによる、立梅用水と西村彦左衛門の歴史を語る紙芝居。

『江戸時代、丹生(にゅう)の地には水利がなく、村人は米をつくることも出来ずに苦しい生活を強いられていました。
そんな村人たちを見兼ねた彦左衛門は、私財を投じ、15年の月日をかけて立梅用水を完成させたのです・・・』

『立梅用水』は1823(文政6)年に完成した全長30㎞に及ぶ農業用水で、全国初の国の『登録記念物』となっています。

 

ちなみにこちらは建設された当時、西村彦左衛門が紀州藩に報告に行った時の完成絵図。

「西村家は代々酒屋業を営んでいて、商売で得たお金を用水建設に投じたと言われています」

と、高橋さん。

 

そんな偉人の生家を利用した『カフェフルサトヤ』では、ゆったりした座敷で、地元産の素材を使ったスイーツなどをいただくことができます。

 

『FURUSATOYA無垢米粉100%パンケーキ』400円。
一口サイズのケーキがいくつも重なり合っていて、かわいいです!
パンケーキ用の米粉は、お米づくりから製粉まで一貫して多気町内の業者が請け負っています。
とてももっちり、中はしっとりとした食感ですよ。
こちらの米粉100%パンケーキミックスは、店内で購入することも可能です。

 

『金時しょうがのジンジャーエール』450円。
飲み口はマイルドなんですが、後からじわっ辛みが来る感じです。
生姜の香りが広がります!
『金時しょうが』も丹生の営農組合さんが沢山作っているのを分けてもらったものです。

 

『カフェフルサトヤ』で働いている平尾由紀子さんは、津市からの移住者。
今年4月のオープン時から、お店を任されています。

「私はここで生まれ育ったわけではないので、お客さんからいろいろなことを教えてもらっています。
地域に一番近いところで交流できる、自分にとっても嬉しい場所ですね」

 

「本物の木材で作られた古民家で、きちんとした食材のお料理がいただけて、心からリラックスできます」

「家にあまり畳の部屋がないので、とても落ち着きます」

「ちょっと来ておしゃべりしながらゆっくりとくつろげる所があるのはありがたいですね」

「ちっちゃい子を連れて来ても、ゆったりできるのですごくいいです」

と、お客さんたちもゆっくりできるのが嬉しいようです。

 

カフェの裏口から出たところにあるこちらの新しい建物は『社団法人ふるさと屋』の事務所。

「西村彦左衛門さんの生家を利用して、生活サポートサービスを行っています。
獣害パトロールや防災、高齢者の見守りと立梅用水の活用を行っています」

と、ふるさと屋代表理事の中西眞喜子さん。

 

ふるさと屋が行う生活サポートサービスの中でも重要な位置を占めているのが、サルなどの獣害対策。
電気自動車によるパトロールが行われています。
近年は畑の作物だけでなく、稲の被害も増えているそうです。

 

サルにつけた発信機で位置情報を把握し、地域住民に知らせる他、獣害パトロール担当の地主明博さんが、目撃情報を事務局でデータベース化。
『ふるさと屋』のホームページからパトロールの地図が見られるようになっており、それを元に、地域で追い払いの対策をしていくことを目指しています。

 

『一般社団法人ふるさと屋』では、他にも収益事業のひとつとして毎月10日に『十日市(とおかいち)』というマーケットを開いたり、オリジナルブランド商品の開発にも積極的に取り組んでいます。

 

地域の生活を守る・・・。
住民の暮らしをサポートする・・・。

その事業を、少しでも支え、継続させようと頑張っています!