三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2009年6月28日放送

普段働いている職場が、体験スペースに早がわり!?
農業や林業、漁業などなど・・・地元で仕事を持つ人たちが、自分の職場で体験プログラムを実施!

自然豊かな海と山に囲まれ、気候も温暖な、度会郡南伊勢町。
伊勢の裏玄関と言われる五ヶ所湾は、農村と漁村文化が混在しているのが特徴です。
そんな強みを生かした体験プログラムを行っているのが、『五ヶ所湾きらりふれあいの会』。

※2011年度から、合併した旧南島地区も参加し、会の名称も「南伊勢町きらりふれあいの会」に変更しました。

『五ヶ所湾きらりふれあいの会』は、30名を超える地元の人たちが結成した会。
メンバーの職業は、漁業・農業・林業とさまざま。
「ありのままの暮らしを体験して欲しい」と、普段働いている漁場、畑、田んぼ、加工場などで体験メニューを提供しています。

『五ヶ所湾きらりふれあいの会』会長 森岡基郎さん

「最近、農林水産業が下火になってきているので、何とか地域を活性化し、地場産業を盛り上げたい。
そんな思いに賛同してくれる人たちに来てもらって、地域の収入増にも活性化にもつながってもらえればと」

普段働いている人たちが、仕事に従事しながら行う体験プログラムなので、季節などによって変わることも。

海の代表的な体験プログラムは、『養殖エサやり体験&漁船クルージング』

漁船に乗って養殖鯛のいる生け簀へ。
エサを撒くと、鯛が跳ね上がるのが見えます。

エサやり体験の後は、そのまま漁船で五ヶ所湾クルージング。
真珠の産地としても有名なここで、海にせまる山とのコントラストを楽しむことができます。

そして農業の代表的な自然体験は、『柑橘類のジュース作り体験』。
体験場所は、地場特産品の販売所で、地元の海の幸や山の幸をがずらりと並ぶ、里の駅『ないぜしぜん村』

ここでオススメの、五ヶ所特産の柑橘類を使ったジュース作りを体験できます。

使用するのは、南伊勢で生まれた柑橘類『セミノール』
絞ったら、一度火を通して熱処理。
瓶に詰め、ふたをしてラベルをつけると完成です。


その他にも、季節や時期に応じて、たけのこ掘り体験、カヌー体験、干物作り・・・など豊富なメニューを用意。
町指定の『日和山古墳』『石室』の見学も可能です(要問合せ)。

普段は山や海を仕事場として働きながら、体験学習の講師をしているメンバーたち。
定例会では、より充実した活動ができるよう意見を出し合います。
自分がふるさとのために、何ができるか。

それは、
「来てもらって、楽しんでもらって・・・海も山もあるここでは、何でもできる。
地元が寂しくなっていく中、子どもたちがここに来てくれて、子どもの声を聞いたら自分たちがゲンキになれる」
というメンバーたちの願いです。

そんな思いが形になり、現在約60種に及ぶ体験プログラムを実施。
平成18年には、地域農林漁業の振興と発展、むらづくりの展開が高く評価され、『東海農政局長賞』を受賞しました。

暮らしや自然に密着し、五ヶ所湾地域全体を使った体験プログラム。
それらを楽しみに訪れてくれるお客さんが、そこで働き、生活している人をゲンキにしてくれているのです!