続いての気になっていてもなかなか立ち寄れない灯台下暗しスポットは・・・。
実はワタクシの妻でグルメブログをやっているＭ子のスポットである。

伊勢から伊勢道路へと入り、神宮林を抜け、前回レポートした天の岩戸の看板を横目に、神路ダムを眺めつつ走って、磯辺に入って最初に出てくるお店である。

板橋食堂。
実はワタクシも写真師マツバラもこのお店には何度もお世話になっている。

志摩での仕事の行き帰りに必ず前の道を通るし、駐車場もお店も大きいので利用しやすい。
テレビのロケや雑誌の取材のあと、よくここを利用するのだ。

で、この店の特徴は、店の入口にまるで学校にあるような時計がどどんと飾られていることだ。
ここを知っている人はみな「時計のある店」と呼んでいる。

Ｍ子も、何度も何度もこの店のまえを通っているものの、これから志摩へおいしい海の幸を食べにいく途中であったり、もしくはすでに食べて満腹であったりの状態ばかりで、一度も立ちよるチャンスがなかったのである。

「いつか、あの時計のあるお店にいきたい！」

そう切に願っているのである。
というわけで、ワタクシと写真師は昼めしを兼ねて突撃したのである。

お店の建物はいかにも古いが、暖簾は洗濯されてキレイ！
これぞおいしい食堂の証！！

店内。
どうです？
どどーんと広いでしょ。
座敷も使えば、軽く50人は入るのではなかろうか。

忙しい時間帯を避け、もうすっかりお昼を過ぎたころに訪ねたのでお客さんの姿はないが、お昼時はいつも超満員！
地元でも有名、評判のお店である。

壁にずらりとメニューがかかる。
麺類、どんぶりもの、定食いろいろ、そしてお寿司まで！
このメニューの多さがうれしい。

そして、「うどん」の上に「いせ」と手描きの紙が貼られているのが微笑ましい。
伊勢方面で「うどん」といえば、伊勢うどんである。
伊勢うどんは、ぶっとくてブヨブヨの麺に真っ黒なタレをかけて食べるものである。
たぶん県外の人が普通のうどんと思って注文して驚いたんだろうなあ（笑）。

さて。
取材のまえにお昼ごはんである。

こちらは写真師マツバラ注文の刺身定食。
刺身がこんなにたくさんあって、小皿までついて、なんと950円！
ごはんはてんこ盛り、味噌汁はアチアチ。
もう文句ない！！

お刺身のアップです。
お上品ではないけれど、身はひとつひとつ大きい。
そして新鮮！！
食べごたえがある。

この刺身定食の人気メニューのひとつ。

隊長のワタクシが注文したのは、寿司セット。
これがお値打ちで人気らしい。

寿司5貫　+　お好きな麺類　
で、値段は麺類の値段　+　350円！
つまり寿司350円！

ワタクシは薄口うどん（伊勢うどんを普通のツユでいただく・450円）を注文したので、なんと800円！！
またこの寿司が大きいんだわ！！　

きょうのドライバーは写真師。
ってことはオレ飲めるじゃん！！
うひゃひゃひゃひゃ！
というわけで、勝手に瓶ビールを頼んでひとりカンパーイ！！！

店内撮影から戻ってきた写真師が、

「あ〜、ずるいずるいずるいずるい！　自分だけずるい〜！！！」

と、子どものように騒ぐが、もう遅いのだ（笑）。

さてさて。
そろそろ取材らしきことをしなくては（笑）。

三代目の若旦那、橋本雅史さんにお話を聞いた。

隊長「あれ、板橋さんじゃないんですか？」
橋本「ええ、板橋というのはこのあたりの地名なんです。よく板橋さんと言われますが（笑）」
隊長「でしょうねぇ、私もマツバラも、絶対イタバシさんがやっているんだと思っていましたよ」

隊長「ところで。まず何よりお聞きしなくてはならないのは、このお店の正面につけられて時計ですが、これは何のためにつけたんですか？」
橋本「そりゃあ時間がわからないからじゃないですか」
隊長「いやいや学校じゃないんですから」
橋本「おかしいですかね？」
隊長「おかしくはないですが、目立ちますね。誰がつけたんですか？」
橋本「たぶん先代だと思います・・・。ちなみにこの時計は昨年変えたんですよ。前のは台風で飛んでいってしまって・・・」

いやー、なんだろう、この楽しさは。
大した話を聞いているわけじゃないのに、なんか次々に新しい事実が判明してくるぞ。

板橋食堂は創業45年。
地元客、観光客、ビジネス客に支えられてここまでやってきた。

改めて人気メニューをうかがうと、やはり刺身定食とミックスフライだという。

ちらりと見えるミックスフライ。
すごいっしょ。
エビがシャチホコみたいになってるよ（笑）。

が、人気メニューはこれだけではない。
こちらの写真の、地元のお客さんに聞いたところ、

「やはりここは玉子焼きでしょ〜、うまいから食べてみて〜」

と。
このお店に通っている何人かのひとに事前に聞いたところでは、

「中華そばもあなどれない」
「どんぶりもヤバイ」

と、さまざまな意見が。
うーむ、これは通い詰めなくてはならないのだ（笑）。

橋本さん、ごちそうさまでした。
これからも立ち寄らせてもらいますのでよろしくです！！
みなさまもぜひ！！

写真/松原 豊