三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2011年5月1日放送

気軽に出かけてもらって介護予防!
どこでも送迎サービスで、スタッフがお年寄りたちの『足』になります!
今日も利用者の笑顔と便利を乗せて出発進行!!

過疎高齢化がすすむ伊賀市郊外。
公共の交通機関は段々縮小され、お年寄りや体の不自由な方々は、外出もままならない状態です。
そんな中、高齢者や体の不自由な方の送迎サービスをしているのが、『NPO法人 さんぽ倶楽部』のみなさん!

自宅から病院までの通院の送迎しか認められていない、介護保険。
それ以外の、お年寄りたちの外出や社会参加を手助けしていきたい、との思いで立ち上げられたのが『さんぽ倶楽部』。

高齢者・障がい者向け有償送迎サービスを行っており、今年で設立6年目。
職員、ボランティアも30人まで増えました。

基本の考え方は「介護予防」。
外出するということは、それだけ元気にでいられるということ、
外出の機会を増やしてもらって、介護予防につなげられれば・・・というのが基本であり目標だそうです。

お年寄りたちの送迎は、車から下ろして終わりではありません。
病院の中に入るまでしっかりとサポート。

また、買い物などでは重たい荷物を運ぶこともあります。
これが『さんぽ倶楽部』の送迎サービス。
また、高齢なだけに、送迎中に体調を崩されることもあるので、細心の注意が必要なのだとか。

事務所には、送迎依頼の電話が次々とかかってきます。
一人の担当が、一日20件を越えることもあるそうです。

しかし『さんぽ倶楽部』のサービスは、誰でも受けられるわけではありません。
利用は一人では公共交通機関が使えない人に限られ、事前に登録と承認が必要です。

サービス利用(福祉有償運送)料は、最初の2㎞までが400円。
それ以降は1㎞ごとに130円プラスと、利用しやすい料金設定となっています。

しかし、送迎サービスだけでは運営費を賄うのが難しいため、他にも介護や自立支援サービスなどの事業も行っています。

さらに、制度の中でいろいろな限界があるのも事実。
そこで、地域全体で足並みを揃えた、新しい取り組みがはじまっています。

それが、『いが移動送迎連絡会』。
移動送迎をもっと便利にもっと使いやすくするため、地域の福祉輸送グループなどが集まって結成。
『さんぽ倶楽部』(前)理事長の川上善幸さんが、初代会長に就任しました。

『いが移動送迎連絡会』は三重県内で、国土交通大臣認定の講習を実施することができる、数少ない団体。
講習を通して、年々高まる福祉有償送迎サービスへのニーズや、日常生活で誰もが自由に移動できる地域社会を目指しています。

そこに困っている人がいるから。
待っている人がいるから。

色々な交通全体を大きな目線で見て、適切で使いやすい、住民・市民にとって、使いやすい交通手段を目指す、『さんぽ倶楽部』と『いが移動送迎連絡会』。
伊賀市が掲げる「福祉でまちづくり」をまさに実践し、利用者の笑顔、そして地域のゲンキのために走り続けています!