FM三重『ウィークエンドカフェ』2014年2月8日放送

歴史の深い、松阪の街。
ガイドボランティアで松阪をめぐるコースは、松阪の城跡を歩くコース、松阪商人について学ぶコース、国学者だった本居宣長さんについて史跡を訪ねるコースなどがあります。
そんな松阪の名所、名跡をご紹介します。

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今回、松阪の歴史について教えてくださったのは、『松阪ガイドボランティア友の会』会長の三好三重子さんです。
なんと御年86歳! 松阪生まれの松阪育ち。
松阪の移り変わりを見つめ続けてきました。
ガイドボランティアになってから、もう20年以上たつそうです。

■商人の街・松阪
蒲生氏郷公が松阪を開いた時に、「松阪は商いで栄えた方が良い」ということで、街づくりをされました。
だから、町人が住まう場所が、武士が住む場所よりもずっと広かったんです。
それに加えて参宮街道の両側に商店を並べるため、他の地域から商売人を呼び込むという形で街を作りました。
その種が、公の死後200年ほどたってから開き、松阪木綿が誕生したと
わけなんです。

さらに蒲生氏郷公は松阪の町中に参宮街道を引き込みました。
今もその街道は変わらず町中を通っていますが、昔は『三日市』と言って、3の付く日には市があったんです。
その時には路の両側の家の軒先から軒先まで幟旗がたくさん立ち、風が吹いて旗が傾くと、トンネルのようになるんです。
今はもう、車が走っているため、見ることはできません。

●松坂城跡(松阪公園)

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1588年に蒲生氏郷によって築城された城の跡。
現在は重層な石垣が残っており、松阪公園として、地域の人々から親しまれています。

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城近辺には武家長屋の『御城番屋敷(ごじょうばんやしき)』が。
こちらは現在も住居として使われており、一部は中を公開しています。

基本情報はこちら松坂城跡(松阪公園)


●松阪商人の館

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江戸時代に松阪木綿などで栄えた豪商、小津清佐衛門の邸宅を資料館として公開。
なんと床下には『万両箱』が埋設されていたそうです!
当時の松阪商人の凄さを感じますね。

基本情報はこちら松阪商人の館





■松阪の文化を作った旦那衆

本居宣長が、松阪の旅籠で賀茂真淵と出会って学問の話をしたという、『松阪の一夜 』という話が、私が小学生の頃の国語の教科書に載っていました。
それから『宣長さん』『宣長先生』・・・呼び捨てで読んだことはありません。
松阪の祖である蒲生氏郷は、『蒲生氏郷公』とかしこまって呼びますが、宣長さんはそれだけ身近に感じる方なんですね。
氏郷公の種まきが松阪商人を生み出し、旦那方が松阪に住まい、短歌の会などを開催して松阪文化を育ててゆく手助けをしたのが宣長さん。
武将の街でありながら、松阪木綿など商人の街であり、宣長さんの文化の街でもあるんですね。
そのためか粋な人が多く、私が子どもの頃の旦那衆は、みんな和服姿でした。白や黒の足袋、そして草履。
子供心に憧れました。


●本居宣長記念館

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江戸時代の医師であり、18世紀最大の古典研究家であった本居宣長の記念館。
本居宣長の旧宅「鈴屋」を管理して公開し、展示室では『古事記伝』などの自筆稿本類や遺品、自画像などを公開しています。

基本情報はこちら本居宣長記念館




■松阪牛の始まり
松阪と言えば、やはり松阪牛。
ガイドたちの勉強会で、飯南で牛をずっと育てている方にお話を聞きにいったことがあります。
松阪牛の始まりは、田や畑を耕す仕事を手伝っていた牛なんですね。
力がいるので、お肉がカチカチになります。
年齢が来て、働けなくなった牛は売られていくのですが、それまでの1〜2ヶ月間は、うちで「ご苦労やったな〜、うちでちょっと休んでいけよ」と、美味しいものを食べさせて休ませてあげたんです。
そのお肉が、とても柔らかくて美味しかったんそうなんです。

その話を聞いて、牛と人とのつながりを感じました。
我が子のごとくかわいがり、慈しんだものに対する愛情。
それが松阪肉のおいしいお店を誕生させたんだと。
感激しましたね。

●松阪牛のふるさとへ行く

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三重であそぶ、ふれあう、くらすをテーマとしたウェブサイト『サルシカ』で、松阪牛の肥育農家さんを訪ねています。


→『松阪牛のふるさとへいく』

さらにもうちょっと松阪を楽しむのなら・・・


●まさかのまつさか

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『まさかのまつさか』は『見る』『学ぶ』『食べる』をテーマに、『松阪ならでは』を楽しむ、いいとこ発見!!ツアー。
松阪木綿の着物を来て街歩きなど、楽しいツアーを開催しています。

基本情報はこちらまさかのまつさか


●まつさか交流物産館

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JR松阪駅に隣接する、松阪市のおみやげを一同に会した交流館。
松阪牛の精肉販売、地方発送をはじめ、松阪銘菓や松阪木綿、松阪市のマスコットキャラクター『ちゃちゃも』のグッズなど、松阪のおみやげを多数取り揃えています。

基本情報はこちらまつさか交流物産館