三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2013年10月13日放送

平成21年の台風18号の被害により、家城・伊勢奥津間が運休となった名松線が、平成27年に全面復旧!
名松線とその沿線の地域をゲンキにするため、『名松線を元気にする会』が立ち上がりました!

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今回訪れたのは、『JR名松線』。
松阪駅から津市美杉町伊勢奥津駅に至る、路線距離43.5kmのローカル線です。
もともとは松阪と名張をつなぐ予定だったことから『名松線』と名付けられました。

雲出川の渓谷沿いを走る姿は、写真愛好者に人気で地元の人にも親しまれてきましたが、平成21年の台風18号の被害により、家城・伊勢奥津間は運休。
現在は、バスによる代行運転となっています。

ですが、嬉しいことに『名松線』は、平成27年度中に全線復旧の予定!


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その復活の日に向けて、名松線とその沿線の地域をゲンキに盛り上げて行こうとしているのが『名松線を元気にする会』のみなさん。
今回初めて、『伊勢本街道奥津宿(おきつじゅく)の陣』というイベントを企画し、開催しました。

『名松線を元気にする会』会長の中田かほるさんにお話をうかがいました。

「復旧してもらったからと言って喜んでいるだけではいけません。地元でも頑張って、1人でも多くの乗客が増えるようにイベント等を通して、活性化に結びつけていかなくては」

『名松線を元気にする会』の会員は、61名。
地元の人、そして全国の鉄道ファンで構成されています。
名松線を盛り上げるため、そして、今回のイベントのために様々なPR活動、準備を続けてきました。


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イベント会場である、終点の伊勢奥津駅。
家城駅から先は列車が運休中のため、参加者のみなさんは代行バスを利用。

駅前の広場では、家族で鉄道に親しみ、楽しんでもらおうと、さまざまな催しを用意。
朝からたくさんの人で賑わいました。
ミニSLの乗車体験も!


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こちらは本物の汽笛を鳴らす体験。
汽笛は『C5851保存活動グループ くーべる』さんによるもの。
本物の蒸気機関車に付いている汽笛を、この日は外して持ってきたのだそうです。


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駅舎に隣接する、地元の住民センターでは、鉄道模型・Nゲージの運転会。
『松阪レイルモデルクラブ』のみなさんが、名松線のため、そして、地域のために全面協力。
小さな小さな鉄道模型の世界が、広い部屋いっぱいに広がりました。


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こちらはなんと、名松線に乗車体験できる、パソコンを使ったシミュレーター。
扉の開く音や振動音まで再現しています!
さらにこのシミュレーターには、駅周辺の町並みや名所の画像も入っていて、駅を下車した後の楽しみも教えてくれます。
これを体験することで、実際に名松線に乗るきっかけになりますね。


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そしてなんと!
今回の『伊勢本街道奥津宿の陣』の目玉は、『コスプレウォーク』!
コスプレイヤーと呼ばれるコスプレ愛好家のみなさんにコスプレして散策してもらい、写真愛好家のみなさんと共に楽しんでもらおうという趣向。
町中のコスプレはよくありますが、山間や自然の中ではあまりないため、ぜひ実現したいと、『名松線を元気にする会』が企画したそうです。


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「イベントは屋内が多いので、野外だと新鮮ですね」
「こんなレトロな雰囲気で撮ったことがないので、興奮します!」

参加者にも大好評でした!

コスプレで地域を活性化!
名松線で訪ねる、新たなスポットになるかもしれませんね。


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一方、こちらでは美杉の物産品の販売が行われていました。
美杉名産のあまごに、地元の伝統的なお菓子などなど。
地元商工会の女性部のみなさんが中心になって、積極的に売り込んでいました。

普段はお客さんが少ないそうですが、この日は大盛況でした!

「あと2年で開通するのを楽しみに、みんな頑張っています」
「名松線は景色がきれいなので、早く復旧して、みなさんに乗って欲しいです」

地元からの熱い期待が感じられます。


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上から『名松線を元気にする会』副会長の末広雅洋さん、事務局長の堀田祐治さん、楯直樹さん。

末広「今回のイベントは大成功です。思った以上に多くの方に来ていただき、我々の会の活動も充分知ってもらえた感触を得ました」

堀田「ご来場いただいた方の中には『名松線を元気にする会』の新規の会員になって下さった方も結構いらっしゃいました。会員をどんどん増やして大きな組織にしていきたいですね」

楯「復旧した後、名松線をどう活用するのかが大切だと思います。二度と廃線の話が出ないよう、会で活用法を提案していきます」


廃線の危機を乗り越えて。
名松線の復活が、地域のさらなる活性化につながるように。
地域の元気が、名松線の存続へとつながるように。

『名松線を元気する会』のみなさん、そして、地域のみなさんの希望を乗せた列車は、今走り出したばかりです。