FM三重『ウィークエンドカフェ』2014年6月14日放送

今回は、伊賀上野観光協会の安田さんが伊賀の町を紹介。
小京都と呼ばれるここは、昭和50年代から全国小京都会議に参加しています。
同じ小京都の岐阜県郡上市とは、地域間の交流もさかん。
お互いの町で観光PRなどもしているそうです。
様々な場所で伊賀のいいところをお伝えするのが安田さんの仕事。
海外に向けてのPRは、10年ほど前から続けられており、徐々に外国人観光客も増えてきました。

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■本当の日本を伊賀で知ろうとする外国人たち

東京や京都、大阪は日本に来たら必ず訪れるゴールデンルートですよね。
伊賀まで来る人は、そういった有名な都市だけでなく、もっと、本当の日本の文化を見たい・知りたいという人が多いです。
やはり一番知りたいのは『忍者』について。
また、国や地域によって、『忍者』に対する捉え方が違うんですよ。
長い歴史を持つヨーロッパの方は、知的好奇心が旺盛です。
「なぜそうだったのか」「なぜこうしたのか」など、背景にあるものを知りたがるというか、歴史から入っていきます。
アメリカ人は、ハリウッド映画を好むように、インパクトを求めてきます。
飛んだり跳ねたりの派手なアクションだとか。

最近では、忍者を知ったきっかけのほとんどがアニメ。
圧倒的に多いのは『NARUTO』。タイやマレーシアなどのアジアでは『忍者ハットリ君』。
映画からもという人もいますが、やはりアニメが圧倒的ですね。


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■伊賀流手裏剣打選手権大会について

今年で6回目を迎える『伊賀流手裏剣打選手権大会』は、平成26年11月9日(日)、伊賀流忍者博物館にて開催します。
現在すでに、全国7か所で選手権の予選が行われています。
その中で上位40人が手裏剣打ち選手権大会が出場できるんです。

手裏剣術はそもそも忍者限定のものではなく、武術の一つだったんですよ。
しかし、忍者と言えばやはり手裏剣ですよね。
『手裏剣打選手権大会』も、子どもから大人まで楽しめるスポーツとして普及させて行きたい、というのが、始めるきっかけでした。

『手裏剣打選手権大会』には、ちゃんとルールブックがあるんです。
的に向かって打ち、その得点を競うのも一つ。
ですがその前に、もう一つ大切なルールがあります。
それは礼儀作法。
忍術で一番大事なのは精神。正しい心を持っていることが大切なのです。
技術が上手いだけではダメ。
自分の心を整えて競技に入るのも、審査と得点にかかわってきます。


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■甲賀市観光協会と一緒にレーシングチームをサポート
伊賀上野観光協会は甲賀市観光協会と一緒に、一昨年ほど前から愛知県の名古屋にある『トリックスター』というレーシングチームをサポートしています。
それはトリックスターのマシンが、Kawasakiの『Ninja』だからなんです。

それもあり、毎年、8時間耐久レースに応援に行っています。
8時間耐久の際には甲賀市さんと一緒に、応援として『必勝 手裏剣撃ち体験』ブースを出しています。
実は手裏剣自体には、決まったサイズや規格がないんです。
忍者の道具は、それぞれの忍者が自分で作っていたんです。
自分が使いやすい形、大きさ。
なので伊賀流と甲賀流の違いを良く聞かれるのですが、実は99%は一緒。
また、伊賀と甲賀は仲が悪かったと思われがちですが、そんなことはありませんでした。実際は血縁関係もあったし定期的に会合があったり、とても仲が良かったと聞いています。
物語のために敵対させられてしまっていたんですね。

そもそも、流派ができたのは江戸時代くらいの話で、それまで『流』なんてものはありませんでした。
昔は『忍者』という呼ばれ方自体もなく、『忍びの者』と呼ばれたり、伊賀だと『伊賀もの』『伊賀衆』といろいろな呼ばれ方をしていたそうです。


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■『上野天神祭』について

伊賀の町のお祭りといえば、秋に行われる上野天神祭。
『だんじり』というと大阪の岸和田のをイメージされがちですが、伊賀上野の『だんじり』は京都の祇園祭に出てくる『山』や『鉾』と呼ばれるもの。
祇園囃子を奏でながら、ゆっくりと城下町を曳航されていきます。
『だんじり』は町によって装飾も全然違うし、お囃子も違います。
また、間近で見るとすごい迫力なので、そのあたりを楽しんでほしいですね。

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『だんじり』の前に行われる『鬼行列』というのは、鬼の能面を付けた仮装行列です。
全国でも鬼の仮装行列と『だんじり』が一緒になっていることはほとんどなく、非常に珍しいため、国の重要無形文化財に指定されています。
鬼は迫力がありますし、だんじりは豪華なので昔の町人文化といますか、贅沢な装飾が施されているので、本当に見応えがあります!
広い通りではない城下町ならではの、迫力あるだんじりを目の前で楽しめると思います。

あ、それから伊賀を訪れたら、絶対に伊賀牛を食べてほしいです。
生産数も少ないし、あまり外の地域に出ないため、伊賀まで来ないと食べられない貴重な牛、伊賀牛。
本当に美味しいので、伊賀に来た際には、是非食べてください!!

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