三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2013年4月14日放送

『支え合い・助け合いの精神』で暮らしのお手伝い!
高齢化が進む中、下野地区にずっと暮らし続けたい、活き活きとした町にしようと頑張っています!

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「嬉しいですよ~、こんなにしていただけると思わなかったから」
そう声を弾ませるのは、『下野・活き域ネット(しもの・いきいきネット)』の利用者。


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四日市市下野地区は、比較的市街地に近い地域ですが、65歳以上の方が占める割合が、およそ25%。
高齢化が地域の問題になっています。


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そんな下野地区で、昨年4月に活動を始めたのが『下野・活き域ネット』のみなさん。
庭木の選定や家の掃除、そして、病院への付き添いなど、簡単な暮らしのお手伝いを、「支え合い・助け合いの精神」で請け負い、下野地区をずっと住み続けたい、活き活きとしたまちにしていこうとがんばっています。


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『下野・活き域ネット』の理事長、市川登さんに、暮らしのお手伝いを始めた理由をお聞きしました。

「高齢化が進み、高齢者の家族、一人暮らしが増えている中、空き家が増えてきているんです。お手伝いをしてあげたらもうちょっと下野地区に住み続けてくれるのでは・・・との思いから、始めました」

現在の登録メンバーは54人。
庭の手入れや大工仕事など、メンバーそれぞれの得意分野を生かして活躍。
サービスを利用できるのは、高齢者や体の不自由な人に限定。
気兼ねなく依頼できるよう、少額の代金をいただいてお手伝いしています。
依頼件数は予想以上の反響で、スタートから1年、すでに300件以上の依頼を受けています。


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この日の作業依頼は、庭の剪定。
倉庫にはチェーンソーや、草刈り機、ハサミやノコギリ・・・お手伝いで使用する備品がいっぱい!
補助金を活用して購入したそうです。


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早速、剪定作業のスタート。

お手伝いの依頼方法は、まず利用者が地域ごとに決められた受付担当者に電話し、申し込みをします。
それを受けた受付担当は、お手伝いの内容から適任と思われるメンバーに仕事を依頼・・・という流れ。
なので、庭木の剪定・手入れが得意なメンバーがお手伝いに来てくれているわけなんですね。

通常は、1時間から2時間程度のお手伝いが多いというみなさん。
しかし、こちらのお宅は庭が広い上に庭木も多いため、夕方近くまで作業はかかるようです。


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依頼主の太田秀子さん(右)。
今回のお手伝いの申し込みは、お隣さんの坂田理恵子さん(左)からの紹介でした。

太田「私は今回の依頼が初めてです。一人では剪定できないのでうれしいですね。申し訳ないという気持ちもありますが、とにかくうれしいです」

坂田「回覧板に入っていたのと、私が一人暮らしなため、お手紙で案内が来たんですよ。それで太田さんに『お願いしてみたら?』って」

太田「こんなにちゃんとしてもらえてうれしいです。来年も再来年もお願いします」

そんな依頼者の感謝の気持ちを受けて、メンバーのみなさんは、剪定を続けます。

困っていたら助け合うのは、当たり前。
『下野・活き域ネット』の「暮らしのお手伝い」活動はメンバーのやり甲斐、生き甲斐づくりにもなっています。

「今までふれあいのなかった人とも顔なじみになった」
「自分の家の庭のような気持ちでやらせてもらっています」
と、メンバーの言葉。


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一方、こちらは病院の付き添いのお手伝い。
野呂八重子さんは、『下野・活き域ネット』創立当初からのメンバーです。

下野地区から車で、およそ20分の病院にリハビリに通うこの男性と、その奥さんが、今回の依頼者。
足が不自由なご主人に付き添って、家まで送り届けます。

このご夫婦が付き添いのお手伝いを、初めて依頼したのは、去年の夏。
それ以降、現在は、月に4回程のペースでお願いしています。

病院の付き添いの依頼は多く、1年で100件を越えたそうです。
助け合いの精神。
それが地域の絆を深めるんでしょうね。


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「本当にありがたいです。私たち、こうやってお世話にならないとどこにも行けませんので」と、奥さん。


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困っている人には、救いの手を。
体がゲンキな人には、やり甲斐と生き甲斐を。

ずっと住み続けたいまちを目指して。
お互いに支え合い、助け合い。

『下野・活き域ネット』のみなさんがつなぐのは、感謝と笑顔、そして地域の絆です。