FM三重『ウィークエンドカフェ』2016年12月17日放送

今回のお客様は『伊勢市観光協会』の職員、上紺屋道明さんです。
伊勢神宮、外宮さんの近くにある伊勢市観光協会は、伊勢を訪れた方がちょっと休むことができるスペースがあります。
伊勢をどんなふうに楽しもうかな?といろんな世代の人々が訪れています。
来た人に喜んでいただけるよう、おもてなしの心でみなさんをお迎えしています。
今年の冬至は12月21日。この日も伊勢に多くの人がやってきます。

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宮宇治橋前で冬至のふるまい

冬至の前後1週間、内宮の宇治橋の大鳥居の中心に太陽の日の出が登る光景が見られます。
それに伴って冬至の日に、冬至ぜんざいのふるまい、柚子の奉納とふるまいを行います。
今年は第19回目。
先輩の方々がずっと続けてきたイベントです。
以前は冬至の日に大鳥居に日の出が登るということが周知されていなかったので、それをみなさんに広めるために先輩たちが19年前に『冬至祭』を開催し、以来続けてきました。
今ではたくさんの人が、日の出前から宇治橋のところに訪れています。
冬至ということは一年の中で日の昇るのが一番遅いので、だいたい7時半くらいに大鳥居に日が昇ってきます。
曇り空で見えない年もありますが、私も毎年、日の出を遥拝させていただいています。
準備は朝6時くらいから。
現場に観光協会のスタッフが集まり、始めています。
まだ真っ暗なので、車のヘッドライトや間接照明で光を当てながらテントの設営や奉納する柚子やぜんざいの準備を行っています。

 

宮奉納餅つき

今年も『神宮奉納餅つき』を12月26日(月)から外宮さんで開催予定です。
観光協会長や伊勢市長をはじめ、たくさんの方に来賓としてきてもらい、せんぐう館の奉納舞台で餅をついてもらう行事。
ついた餅は神宮に奉納させていただきます。
つく量はだいたい20kg。
臼で言うと奉仕者の方が3臼、他に一般の方にもついてもらいます。
餅は奉納した後、きなこもちにしてのふるまいを、先着100名限定で行います。
神宮奉納餅つきを毎年楽しみにしてくれている県外からの観光客の方もたくさんいらっしゃいます。
年末の伊勢を彩る風物詩として認められてきたのかな、と思っています。
つく方も大変ですが、返す方も大変です。
ベテランの観光協会の会員さんが1人いまして、手返しを毎年してもらっています。
ついたお餅を伊勢市の職員さん、商工会議所、観光協会の女性スタッフたちが白い割烹着姿で丁寧に丸めて、きれいな丸餅にしてくれます。

 

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越し餅贈呈行事

毎年、12月31日の夜11時から『年越し餅贈呈行事』を行い、外宮と内宮の特設テントで、各4000個ずつ『年越し餅』という丸餅をみなさんに配布します。
この年越し餅を楽しみにしている方もたくさんいるので、4000個という量も1時間〜2時間でなくなります。
この『年越し餅』はその場では食べられませんが、持ち帰って家で食べると、その年は無病息災家内安全に迎えられるという祈りが込められています。
お餅をお配りする時に、年越し餅の由来が書かれた紙も一緒に渡しますので、読んでもらえると、私たちとしても嬉しいです。

 

越し餅と大かがり火

年越し餅の由来は、伊勢神宮の大かがり火で焼いたお餅を食べることで、その年が無病息災になると伝承されています。
地元の方は、このお餅を焼く専用の網を持ってきていて、実際に焼いて食べています。
多分お手製なのでしょうが、長い棒の先に網を付けて、そこにお餅を乗せてかがり火に突っ込み、焼いて食べている人もいます。
伊勢の地元のみなさんは、お餅も用意して網も用意してかがり火で焼く・・・年越しの風物詩ですね。
神宮さんの暗闇の中に火が焚かれているのは、本当に美しい光景だと思います。
篝火あっての年越し行事だと思います。

伊勢が一番にぎわうのがこの年末年始。
初もうでで来られる方は2月の中旬ごろまで続きますよ。

初めて伊勢を訪れる方、毎年伊勢に来られる方に「伊勢に来てよかったな」と思われるように、情報発信もしています。
伊勢志摩サミット後、海外の人もたくさん来るようになりました。
いくつかある観光案内所のうち3つでは英語が堪能なスタッフの方もます。
おもてなしの町伊勢へどうぞお越しください。