三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2013年12月1日放送

ゲンキな定年退職者が、休耕田を活用!
緑の景観と滋味あふれる自然薯で、新感覚のグルメと地域の可能性を追求します!

12-1-2

12-1-3

亀山市のやや西に位置する加太(かぶと)地区。
東海道から奈良へ抜ける大和街道が通り、かつては、歴史の英雄が駆け抜けたところです。
中世に、この地を収めた鹿伏兎(かぶと)氏の菩提寺である神福寺には、今なお歴代の墓碑が残されています。


12-1-4

ここで新たな地域の特産品として、自然薯づくりをしているのが、『鹿伏兎山脈(かぶとやまなみ)グループ 自然薯 零余子(むかご)の会』のみなさん。

代表の坂省吾さんに、グループ設立のきっかけをお聞きしました。

「定年退職者で、まだまだ元気な人たちが集まりまして。増えてきた休耕田の景観を良くするため、作物を作って頑張ろうというのが発端です。
メンバーは色々な職業を経験しています。学校の先生、校長先生、会社員、鉄道員・・・私はもともと林業なので、山に関してはプロでした」

『零余子の会』が設立したのは8年前。
現在のメンバーは定年退職した人を中心に16名。
その多くが、農業未体験者。
そんなみなさんが、自然薯を亀山市の特産品にしようと休耕地を活用して栽培を始め、また商工会議所など地域の団体と連携して、自然薯を使ったお茶など新感覚のグルメを開発、新しい可能性を求めてチャレンジしてきました。


12-1-5

この緑の山は、自然薯が成長するための栄養源となる葉。
葉っぱから蔓を通して、自然薯へと栄養を送り込んでいるのです。


12-1-6

こちらはムカゴ。
成分は自然薯とまったく同じで、次の世代に子孫を残すための種だとか。


12-1-7

自然薯を収穫の様子。
プラスチック製の波板の溝に種イモを植えることで、自然薯がまっすぐに育ち、収穫作業も、楽に出来るそうです。


12-1-8

何人かの名前が書かれたプレート。
実は、自然薯のオーナーを募集する『オーナー制度』を3年前から導入。
一口5000円で、自然薯4本を植え付け、収穫できるというもので、毎年11月には収穫イベントも開催しています。

買って食べるだけではなく、自分で掘って感じて、加太の自然薯を、もっと知ってもらおうと始めたのが自然薯のオーナー制度。
これがリピーター続出の人気ぶり!
収穫祭には、大勢のオーナーが畑に集まり、大いに盛り上がるそうです。


12-1-9

みんなで収穫した自然薯は、その日のうちに、出荷準備。
まずは、折れないように大事に作業場へと運び、そこで水洗い。
強い水圧で水をかけたり、ブラシでこすり過ぎるとあっという間に、皮が剥がれてしまうそうです。
その後天日干しで乾かし、後日、袋詰めをして出荷します。


12-1-10

『零余子(むかご)の会』のみなさんが手間ひまかけて育てた自然薯は、現在、『道の駅 関宿』などで販売中。
亀山市の新たな特産品としてお客さんの注目度も、どんどん高まってきています。
自然薯は出荷状況によって品切れとなっている場合もあるそうです。


12-1-11

『零余子の会』のメンバーさんによる、自然薯料理の実演。
お餅のような粘りです!
こちらの地域では、生卵を落とすのが定番だとか。
そこに自家製のダシを入れて味を付け、さらに擦り、ご飯にかけていただきます。
芋の香りが強く、粘りと旨味が力強いです!


12-1-12

『自然薯の蒸し焼き(上)』は、自然薯を切り、電子レンジで温めただけ。
サクッとした食感と、自然の風味がたまりません。

『ムカゴご飯(下)』は、口に入れた瞬間に、ムカゴの香りが口いっぱいに広がります!
この『ムカゴご飯』、収穫祭でオーナーさんたちに振る舞ったところ大好評!
自然薯収穫はもちろん、これを目当てに収穫祭に参加するオーナーさんもいるそうです。


ふるさと加太の味を、亀山市の新たな特産品に成長させたい。
地域の仲間で始めた試みは、年々、その実りを確かなものにしています。

滋味あふれる美味しさを、地域のゲンキに!

ゲンキさんたちの挑戦は、長く太く続きます!