ミエてくる2017年12月11日

「イベントは目的を達成するための手段である」
そう学んだのが、ここ伊賀の新天地「Otonari」であり、駅まえの青空市「伊賀風土FOODマーケット」であった。
はじめての取材から3年半。新天地のその後を訪ねた。

伊賀市の上野市駅。
ややこしいなあ。
合併前の名残であるが、変更しないのかなあ。
地元の人はわかっているからいいだろうけれど、観光客にはわかりにくくて不便だと思うんだけどなあ。

ま、そんなことは置いておいて。
その伊賀鉄道伊賀線の駅まえでは、毎月第2日曜日、伊賀のおいしい「食」をたくさんの人に知ってもらおうと「伊賀風土FOODマーケット」が開催されている。

 

この「伊賀風土FOODマーケット」は、出店者と客を選んでいる。
伊賀で何百年と商売をしてきた老舗の和菓子屋さん、地域に根ざした魚屋さんなど、伝統とこだわりを持った出店者を選んでいる。
お客のターゲットゾーンは30代から40代の女性。
そして伊賀のイベントには必ず出現する忍者は禁止なのだ!(笑)

 

つまり、「伊賀風土FOODマーケット」は、人を集めるためならなんでもあり、ではない。
出店者を選び、お客を選び、マーケットを育ててきたのだ。

マーケットという場を育ててどうするのか。
ここからがここの取り組みのすごいところなのだ。

 

上野市駅まえには「新天地」という古くて小さな商店街がある。
商店街の中央にあった映画館も閉まり、数年前はシャッターが降りた店ばかりが並んでいた。

実は、育てたマーケット(つまり店と人)をこの商店街へ流し込もうというのが、「伊賀風土FOODマーケット」の本当の目的であったのだ。

 

そのプロジェクト名は、「新天地Otonari」
プロジェクトに関わるメンバーは入れ替わっていると聞いたが、3年前に取材した時から、ほぼブレることなく進められているのがすごい。

 

新天地に久しぶりに足を踏み入れてみた。
平日の午前だったのであまり人影はなかったが、あきらかに店が増えている。
雰囲気が明るく変わっている。

 

前はサビが浮かんだねずみ色のシャッターが下りていたお店が、雑貨屋さん、アパレルになっている。

 

店の中も大幅にリフォームされているらしい。
基本8坪ぐらいの店ばかりなのだが、どこもおしゃれでいい感じ。

 

こんなイタリアンレストランもあった。
ここは2つの店をドッキングさせたのであろうか。
間口が広い。

それにしてもおしゃれないい店ばかりだなあ。
夜、ここでワインを傾けてみたいぞ。

 

たこ焼き屋もこんなにおしゃれであった。
われわれも津市の大門商店街で活性化の活動をしているが、ここは本当に勉強になるなあ。
そして「やればできるんだ!」という自信ももらえる。

 

せっかくなので、新天地の中にあるラーメン店で昼食を。
体にやさしいラーメンを売りにしている女性オーナーが経営するお店。
『おとなりnoodle café』。

 

鶏とんこつラーメン。
うんめっす。
ヘルシーとかそんなのに関係なく、うんまい。

 

あとわずかだけれど空き店舗がある。
この商店街はたぶんまだまだ進化していくであろう。

うらやましい。
負けてはおれぬと思いつつ、伊賀をあとにしたのであった。